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浜島裕英の タイヤ”deep”トーク – イタリアGP

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◆今回は、ミディアムもソフトも、どっちも速い!?
浜島
 前戦のベルギーは、二種のタイヤは両方とも、よく作動したと思います。硬い側が好きなドライバーがいましたし、ソフト側が好きなドライバーもいました。両方のタイヤとも、耐熱的にはちょうどギリギリで、”最適投入”だったのではないかと思います。”タレ”も、ほとんどなかったですね。摩耗についても、問題なかったです。

それでモンツァですが、ベルギーと同じコンパウンドの組合わせで、ミディアムとソフトを持ってきています。

ここのサーキット、フューエル・エフェクト(10kgがタイムに影響する数値)は、コンマ29(0.29)秒410キログラム。
そして、フューエル・コンサンプション(1周に消費する燃料)は、2.6キログラム/ラップ。

今日(金曜日)の走行ですが、ミディアムとソフトの差は、ドライバーの好みによって分かれていて、どっちが速いのか、よくわかりません(笑)。

ただ、何台かのアベレージを取ると、ソフトの方で、まず”タレ”はコンマ11(0.11)秒/ハーフレース・ディスタンス。ミディアムの方が、コンマ8(0.8)秒4ハーフレース・ディスタンス。・・・ということで、若干、ミディアムの方が”タレ”が大きい、ということです。

アベレージのラップタイムですけど、ソフトが1分24秒2、ミディアムが1分24秒3。・・・ということで、ほとんど差はないですね。

フェラーリなんかは、ソフトの方がコンマ3秒くらい速くて、ルノーのアロンソは、ミディアムの方がコンマ2秒くらい速い。

◆タイヤ的にも、ワンストップ作戦は可能だ!
浜島
 ロングランでも、ソフトが好きなドライバーはネガティブ・デグラデーション、つまりタイヤの”タレ”がほとんどない。
ですから、ワンストップも、やろうと思えば、できますね!

今日は、上位5チームは熾烈な闘いでした。今日の上位ね、年間ランクじゃなくて。(注:フリー走行の上位という意味だけではなく、燃料の重さを加味したトップ5。例えば、フェラーリ、マクラーレンなども含まれる)。
ですから、明日(予選)は、ちょっとミスすると大変です。

(レースになっても)たぶん、上の方の人(ドライバー)たち、ラップタイム、コンマ1秒の差はないです。そして、タイヤも”タレない”ので、あんまり差がつかない。

グレイニングも、ほとんど出ていません。リヤの左に、多少の”ささくれ”が見えますけど、レースに影響が出るようなものではありません。

今日は、コース上にいろんなものが落ちていたようで、パンクは2〜3件ありました。
スーティルは、明らかなパンクで、タイヤ的には危ないサーキットですけど、とりあえず大丈夫でした。

◆新しい縁石のせいもあって、タイムは去年より遅い
浜島
 タイムは去年より少し遅いですけど、その原因のひとつは、事前のテストがなかったこと。そして、路面がまだ汚い。
また、縁石がだいぶ”上がっちゃった”ので、これでみんな手間取っているようです。

—-今回、ソフト側でもあまり性能低下がないというのは?
浜島
 (タイヤにかかる)荷重が(スパとは)全然低いんで大丈夫なんだと思います。スパでは、オー・ルージュは左のリヤは900kgくらい垂直荷重がかかって、横荷重が700kg以上というきびしい状況だったので、ブリスター(タイヤ表面にできる気泡)が出たと思われます。

ここは、それから較べると(荷重は)500とか、それくらいしか出ませんから。たしかに、スピードは出るんだけど。でも、最高速、まだ340km/hくらいしか行ってないですよね? 去年は、最も速いクルマは360km/hくらい出てましたから。

縁石には、ヘンに乗らないでほしいですね。荷重がかかったときに縁石に乗ると、フロントタイヤのショルダー(タイヤのサイド部分)が縁石に当たっちゃうときがあるんで。

—-ウォームアップについては?

浜島 (どこからも)あまり、文句は言われてません(笑)。ブラウンからもないです。                【STINGER / text by Iemura Hiroaki】


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