浜島裕英 タイヤ”deep”トーク シンガポール・グランプリ直前スペシャル
リヤタイヤをどう使うかがカギ。
・予選のQ3は、最後まで、路面が滑りやすい状態だった。
・予選の最後の段階で、やっと、走行ラインがドライになったという状態だった。
・基本的な傾向は(金曜日と)大きく変わらず、オプションをつけると、フロントが「強い方向」になって(リヤに比較したグリップが強まって)、リヤにしわ寄せが来る、というのが一般的な意見だ。
・オーバーヒートとまでは言われていないが、やっぱり、プッシュ(コーナーを強く攻める)すると、 リヤタイヤがホイールスピンしやすくなって、表面がオーバーヒートしちゃうような感じ(熱を持ってしまう感じ)というコメントが、全体的にある。
・そこから、リヤタイヤを、どうやってホイールスピンしないように使うかというのが、今日(決勝)のキーポイントになるような気がする。
・昨日も、コースを歩いて帰ったが、地面に水がしみこんでいかないというか、雨がいっぱい降るので、いつも濡れているのだというか、ともかく各所で路面は濡れていて、しばしば、水がしみ出ていた。
・いまは陽が出ていて、このまま日没になると、夜のレース時には路面はドライになると思うが、しかしその場合は、今度はホコリっぽくなる。
・予選時における二種のタイヤのタイム差は、あって、コンマ1〜2(0.1〜0.2)秒。
・ウォームアップに要する時間は、たしかにスーパーソフト=オプションの方が速い。
・そして、スーパーソフトはグリップ感もある、という。
・ただし、何かメリットがあるかというと、オプション装着でマシンのバランスが悪くなる人(ドライバー)が多いので、基本的に(昨日は)あまりタイムの差が出なかった。
・昨日と一昨日は路面温度が異様に低く、28度くらいしかなかった。今日になって、ようやく通常に戻った感じだ。
・基本的に、路面温度が上がって、気温が上がると、さっき述べたオーバーステアは強くなる傾向になる。
・タイヤがヒートしているという指摘があるが、ただ、ピットに入ってきたときのタイヤ温度は70℃くらいしかないので、本当のオーバーヒートではない。ホイールスピンして温度が上がっている感じだ。
・温度が上がってしまったリヤタイヤを冷やすには、半周くらいガマンすればいいと思われるが、でも、みんな(各ドライバーは)そんなこと、しないかもしれない?(笑)
・温度が上がったタイヤを、そのまま放置する(使いつづける)と、リヤが辛くなる。
・今日のレースは、ホイールスピンさせないように、いかに(自分の爪先で)トラクションコントロールするかというのがカギだ。
・きちんとしたデグラデーションのデータがないので、各チームは、エンジニアがしっかりラップチャートをつけて、それぞれで判断するしかない。
・タイムが落ちたとしても、前に押さえられて遅いのか、タイヤで遅くなってるのか? これを判定すべき。
・「観察」を間違うと、大きな失敗につながるかもしれない。
・熱を持っている感じになったとしても、本当にタイヤにダメージがあるわけではない。一方では、路面は(走行を重ねると)よくなっていく。これらの要素を総合的に判断する必要がある。
・路面温度が30℃あったとして、プライムのウォームアップには、その温度でも3周を要する。
・奥のターン10の方に行くと、周回遅れであっても抜くのは困難なので、ピットインのタイミングは非常に重要。これを間違えると、そのチームは大負けするだろう!