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浜島裕英 タイヤ”deep”トーク ドイツGP開幕直前スペシャル

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・デグラデーションに関しては金曜日の段階と差はない──というか、正確には、これに関するデータが増えていない。

・ただ、リヤタイヤに関しては、気温の上昇に伴って、タイヤの性能低下が早まっているという状況だ。

・このまま、決勝レースでも晴れていると、スーパーソフトを履いている場合のリアタイヤはキツくなりそうだ。

・予選の結果からいうと、スーパーソフトとハードの、ベストのタイムによる差は、約0.4秒。

・Q1のときの、路面の”改善代(しろ)”が1.5秒。

・Q2とQ3のときの、路面の”改善代(しろ)”は、ともに0.2秒。

・以上を踏まえた上での大まかな計算で、タイム差「0.4秒」というのがデータとして出て来ている。

・昨日の土曜日、Q3で、スーパーソフトによる「ツー・タイムド・アタック」をしてしまったドライバーは、(保有する新品タイヤがないので)さらに今日は(気温の上昇で)苦しいのではないか。

・昨日、予選が終わったときに、ウェーバーのタイヤとベッテルのタイヤを比較すると、ウェーバーのタイヤはグレイニングが出かかっているという状態だったので、彼はちょっと苦しいかもしれない。

・逆に、グリッドで10番以下のドライバーは、同じスーパーソフトを付けたのでは(上位に対して)何の”改善”もないかもしれないので、ハードでスタートすれば、少しは順位を上げられる可能性がある、ともいえる。

・カナダのときのように、プライム側がすぐに”タレて”しまうという可能性は、今回は低い。その「時間差」があるので、レース展開は、カナダとは異なったものになるはずだ。

・スーパーソフトは、「4〜5周」で、ちょっと辛くなると思う。まったくズルズルになってしまうのは、もう少し先のことになるが、リアの”タレ”を感じ始めるのは4周目くらいからだ。

・スーパーソフトが、その本来の戦闘力を保てるのは「10周」くらいだと思われる。

・一方のハードは、「フル・レース・ディスタンス」で性能が保つといえる。デグラデーションのデータはマイナスであるので。

・仮に一周目にセーフティカーが出たら? それはちょっと”いや”だ。ここは意外にタイヤにきびしいサーキットであり、摩耗よりも「ケーシング」(構造)に対してきびしいので。

・仮にその状況で、ハードに交換したとしても、ハード・タイヤはフィニッシュまで保つはずだ。

・ハード・タイヤはシルバーストンで50周して問題なかったというデータもあり、そしてこのサーキットは、シルバーストンほどきびしくはない。

・仮に”理想”をいうなら、15周をスーパーソフトで行って、あとはハードで・・・というのが、タイヤ・メーカーの”気分”としてはラクである(笑)。

・現実としては、トップは10周するより前に、後方集団に追いついてしまうので、そのときにピットインして、タイヤ交換をするのではないか。

・このサーキットは、あまり「抜く」ところがない。ラインを外してしまうと、路面が汚いし。

・ハードのウォームアップには「3〜4周」が必要だ。

・ハードでスタートしたドライバーが、ヘアピンを”上手に”行ければ、かなり有利になると思う。

・マイケル(シューマッハ)は、たぶんハードでスタートする。

・ウェーバーとベッテルのタイヤ状態に差があった理由は、わからないが、ウェーバーが1コーナーで飛び出してしまったのが原因になっているかもしれない。

・プライム=ハードタイヤも、このまま温度が上がったら、20周くらいすると、リヤはキツくなってくると思う。

・したがって、「ツー・ストップ」作戦を採るドライバーが出現する可能性もある?

【STINGER / text by Iemura Hiroaki】
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