F1ショック!?–2・シューマッハ復帰!!
◆マッサのニュースを追いかけたのが、代役ドライバーにシューマッハ決定!!というニュースだ。マッサがアクシデントに遇ったハンガリーGPから次のバレンシアでのヨーロッパGPまで3週間のインターバルがある。この間にマッサが全快するのは難しく、代役ドライバーが列を作っていたが、最大の大物が決定した。
◆10人を越える”候補者”の噂の中で、あらゆる状況を考慮して、フェルナンド・アロンソかミハエル・シューマッハが”ハマリ役”と言われてた。マッサと
同じマネージャーであるという関係から、トロ・ロッソを追われたブルデーや、ウィリアムズのテスト・ドライバーであるニコ・フルケンバーガーが現実的と思われていたが、役者としては力不足。いつくかの意味でシューマッハ復活が最も正しい選択枝だったといえそうだ。
◆フルケンバーガーの契約を持っているウィリアムズとしては、実現したら”レンタル料”が入るので期待したはずだが、フルケンバーガーのマネージャーであ
るウィリー・ウェーバーは、もう一人のマネージメントドライバーの方が収益が大きいことを計算したに違いない。もう一人とは言うまでもなくミハエル・
シューマッハだ。
◆バレンシアのチケット売り上げは芳しくなく、いくつかの特設スタンドは取り壊しを命じられているという。2007年の富士スピードウェイでも売れ残った
スタンドを放置するのをよしとしないバーニー・エクレストンが、急遽仮設スタンドの撤収を命じた話があったが、そうした状況の中で話題性を期待できるシューマッハの登場は最適だ。
◆来年、フェラーリに乗ると言われるアロンソの”先行特別試乗会”の噂も、ヨーロッパGPの舞台がスペインのバレンシアであることからすると、地元の英雄
アロンソの起用は話題性ではいい線だった。ルノーがペナルティで出場が懸念されていることもあるが、アロンソが所属するルノーはピケが別のドライバーに交代する話もあり、二人揃ってというのは芳しくない。そもそも、スペインに限らない世界レベルで見れば、帝王復活にはニュース性で適わない。
◆しかし、心配もある。3年ぶりにF1に戻ったシューマッハが、いきなり予選でトップ3に入るようなことになったら(その可能性はかなり高い)、それはそ
れで、”F1てなんなんだ”という疑問にもなりそうだ。ブリヂストンの浜島裕英モータースポーツタイヤ開発総括責任者は、去年まで時々フェラーリのテスト
に参加していたシューマッハを、「スイッチひとつで瞬間的にグランプリ・モードになれるという意味で、シューミーは今でも超一流」と絶賛している。バレンシアまでのインターバルは、シューマッハにトレーニングの時間を与える意味でも、シューマッハの参戦にプラスに作用する。
◆ハミルトンvsシューマッハ!? ブロウンとレッドブルはどう絡む!?
KERSはメルセデスのノルベルト・ハウグの言うように、本当に完成したのか!?
それとも、ハウグの一言はKERSを投げ出し、結局は撤退に追い込まれたBMWに対する皮肉のなのか!?
3週間後に控えるヨーロッパGPは、シューマッハ登場を中心に、注目のレースになりそうだ。(つづく)