F1合同テスト–フェラーリの4日間
フェラーリが意外な?安定ぶりを示している。
バルセロナで行なわれたF1合同テストの4日間が終了した。4日間の総括としては、『安定のメルセデス、駿足のフェラーリ』というところだろうか。
テストはテスト、という基本はあるにしても、レーシングカーは走り出した瞬間に素性が分かる、というのが大方のドライバーの偽らざる意見でもある。
まさに彗星のように登場したブロウンGPが、ワールドチャンピオンになった2009年の合同テストで、ブロウンGPのジェンソン・バトンは、最初から安定した速さを見せていたが、それをみて、「1988年とそっくり」と言ったのは、16戦15勝の1988年のマクラーレン・ホンダを直近で観ていたエンジニアだった。
最初のテストの印象は、それほど大切、ということだが、ならば今年のフェラーリには思わず期待したくなる。
なにせ、4日間のテスト2日目と最終日にトップタイムを記録したのは、メルセデスではなく、フェラーリだった。消化した周回数も、メルセデスの556には届かなかったが、468周とまさに実のあるマイレージを稼いだ。
そして、コースを3つに区切ったセクタータイムで、キミ・ライコネンもセバスチャン・フェッテルもそれぞれ担当日に区間ベストを記録している。
二人のドライバーの組み合わせはすでに3年目。このコンビのポテンシャルはいまさら言うまでもないが、全チームの中で、最も安定しているという点でも期待を高めている。