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FIA、2014年のレギュレーション変更点を発表

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新ペナルティ制度の導入やテスト制限の変更、段差ノーズを廃止などが追加に。

FIA(国際自動車連盟)は28日(金)、2014年から導入される、スポーティング・レギュレーションとテクニカル・レギュレーションの変更点を発表した。

変更点は以下の通り。

■スポーティング・レギュレーションの変更点

エンジン供給チーム
・2014年は、メルセデスの要請で4つのF1チームにエンジンを供給できる。

ペナルティ・ポイント・システム
・ペナルティ・ポイント・システムの導入。このシステムは、トラック上でドライバーがルール違反にあたる行為をした場合、そのレベルに応じて1〜3ポイントが与えられ、合計12ポイント溜まると次戦に出場できなくなる。ポイントは12ヶ月間、ドライバーのライセンスに蓄積される。

コースオフ時のアドバンテージ相殺方法の導入
・ドライバーがコースオフしたときに得てしまったアドバンテージを相殺する方法を導入する。

風洞使用制限の大幅縮小
・風洞テストとCFD(コンピューターによる流体シミュレーション技術)での作業を大幅に縮小することでコストを削減し、2つのチームが1つの風洞を共有することを可能にする。

テスト制限の変更
・テストは、現在8回おこなうことができる1日のプロモーション撮影と3日間のヤングドライバーズ・テストの変わりに、2日間のテストを4回おこなうことができる。このテストは、追加のコスト(リソース)を必要最低限に抑えるため、レース後の火曜日と水曜日、ヨーロッパのトラックでのみでおこなうことができる。
・新しいパワーユニット(1.6リッターV6ターボエンジン)の導入にともない、2014年の1月からテストをすることが可能になる。

ヘッド・プロテクション(頭部保護具)の義務化
・安全面の理由で、レースでピット作業をおこなうクルーはすべて、ヘッド・プロテクション(頭部保護具)を着用を義務付ける。

フリー走行で使用可能タイヤを1セット追加
・チームが貴重なタイヤの消耗を懸念することなくトラックにマシンを送り出すことを推奨するため、各ドライバーが金曜日フリー走行1の最初の30分限定で使用できるタイヤを1セット追加する。

新パワーユニットのレギュレーション
・より複雑化したパワーユニットの取り扱いを管理運営していく上で、いくつか新しいレギュレーションを承認する。
・各ドライバーが1シーズンで使用できるパワーユニットが5基までとなる可能性に同意した。パワーユニット一式を追加で使用する場合、そのドライバーはピットレーンからレースをスタートしなければならない。
・エンジンユニットの個々の構成部品、たとえばターボ・チャージャー、MGU(モーター・ジェネレーター・ユニット/今年で言うところのKERS)、エナジー・ストア(バッテリー)などは、シーズンで5回まで変更が可能。それ以上使用することになった場合、10グリッド降格ペナルティーとなる。
・エンジンメーカーは、2014年〜2020年のあいだ、使用できるパワーユニットのモデルは1種類のみが許される。パワーユニットへ変更を加えることができるのは、設定、信頼性の改善、コスト削減をおこなう場合のみ許される。

ギヤボックス連続使用レース数の変更
・ドライバーは、現行、ギヤボックス1ユニットを5戦連続で使用しなくてはならなかったが、これが6戦連続に変更する。

燃料使用制限
・レーススタートからフィニッシュまで、マシンは100kg以上の燃料を使用することはできず、燃料の使用状況はFIAの認可を受けた燃料流量計を使ってチェックされる。

ピットレーンの制限速度の変更
・ピットレーンの制限速度を、フリー走行は時速60km、予選とレースでは時速100km(メルボルン、モナコ、シンガポールは週末通して時速60kmに制限)から改定し、週末通して80kmに統一する(ただし、前述の3レースに関しては、週末通して時速60km制限から変更なし)。事故が起こる大部分は速度制限が高いときに起こっており、安全面の理由から今回の変更となった。各ドライバーは、レースまで時速100kmから停止する練習をするチャンスがほとんどない。


■テクニカル・レギュレーションの変更点

段差ノーズを禁止
・段差ノーズを禁止。安全のため、段差がない、実際に低いノーズを使用することを確実にするため。

最低重量制限の変更
・パワーユニットの重量が当初の予想を上回る見込みがあり、最低重量制限を5kg増加する。これにともない、重量は分も変更になる。

エネルギーの回生中のリヤブレーキの電子制御を許可
・エネルギーの回生中、ブレーキングを一貫しておこなえるよう、リヤブレーキ回路の電子制御を許可する。

側面の衝撃構造の標準化
・側面の衝撃構造(サイド・インパクト・ストラクチャー)が斜めからの衝撃による効果、一貫性を高めるため、製造の段階で正しく配置し、どのマシンにも同じように取り付けられるよう、側面の衝撃構造を標準装備に設定する。衝撃耐久テストは現在の静荷重プッシュオフ・テストと圧搾テストに変更する。チームがこの側面の衝撃構造を独自に開発する必要はなく、コストの削減にも役立つ。
・ドライバーの頭を守るため、コクピットの両脇外周にをさらに強固なものにするため、静荷重テストによるたわみ量を20mmから5mmに減少した。 
Photo by STINGER
【翻訳:STINGER】
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