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FIA、自動車による死亡事故減少を目指す

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FIA(国際自動車連盟)は本日開幕する2010、モンディアル・ドートモビル・パリに公式ブースを開設する。ブースはFIAとFIA安全向上基金によるもので、2009年F1チャンピオン、ジェンソン・バトンのマシンやクラッシュ・テストを受けた乗用車などが展示される。

初日にはFIA会長、ジャン・トッドが訪れ、関係メーカーによるFIAブースの開場に立ち会った。ジャン・トッドはあらゆる乗用車について、安全性の向上が重要であることを指摘し、死亡事故を減少させるための安全機能に関する研究開発の必要性を訴えた。

◆ジャン・トッド

「自動車に関わる私たちは、今日の悲惨な死亡事故数を遺憾と感じている。交通事故による死者の数はすでにマラリアや結核結節なみの規模に達しており、有効な対策を講じなければ今後も急激な増加が予想される。昨年だけでも130万人が亡くなり、5000万人の負傷者が出た。最新の研究では2030年までに、死者の数は現在の倍になるものと試算されている。FIAはこれに対してふたつの行動計画を打ち出した。”安全意識向上”キャンペーンと交通安全10年計画がそれで、いずれも死亡事故の減少を目指している」。

「安全意識向上キャンペーンの代表として、非常に多くのメーカーと関連技術企業の協力が得られたことを嬉しく思う。これらの協力によって、道路や車両の設計、ドライバーの教育など、ヨーロッパの交通安全が推進されている。しかしながら、今後も重要なのは、多くの交通事故を防ぎ、人命を守る可能性を秘めた安全技術に対し、一般の関心を高めることだ。2012年にはヨーロッパ共同体内で販売されるすべての新車に電子スタビリティ・コントロールの装着が義務づけられ、多くの人命を救うことだろう」。

「国連は2011年から2020年までの期間を、交通安全向上の10年にすると宣言した。FIAは今後10年間で500万人の人命を守り、負傷者を50万人減らすことを目標としている。私たちは自動車産業に関わるすべての企業に人命を守る技術の研究開発を促進するよう呼びかけ、交通安全向上の10年に協力するよう求めた。共に努力することで、より安全な車両と道路の開発を実現するという目標への前進が可能になるものと信じている」。

FIAは世界の自動車とモータースポーツを統括する期間として、1904年にパリで設立された。FIAはMPOとして5大陸、132カ国の226団体に上る組織を参加に収め、自動車愛好家とその家族を含む会員は数100万人を数える。

FIAは世界各地でのキャンペーンや活動を通じて、自動車愛好家やその組織が権利を守ることに協力してきた。安全、快適、環境、法律などの問題に対し、FIAは国連、欧州共同体、それらに所属する各国に働きかけをおこなっている。

FIAはまた、国際的なモータースポーツの振興にも力をつくし、F1世界選手権、世界ラリー選手権、世界ツーリング・カー選手権を含む国際的な4輪モータースポーツの規則制定を担当している。

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