FIAの狙いは何か。「ニュースになる」のも注目を集めるためには必要!?
シューマッハが、開幕直前にチャンピオンシップのルールを、ポイント制から優勝数を優先することにしたFIAを批判した。「この時期にルール変更をするなんて驚きだよ」。
こうしてシューマッハにもコメントを求めて話題になれば、開幕戦が注目される。”セコイ”? そうかもしれない。しかし、より多くの注目を集めることは、今のF1に必要なこと、という意見も否定できない。
それより、規則変更にあたってのFIAとチーム間のやり取りには、農耕民族の日本人には理解しがたいあるパターンの駆け引きが見てとれる。
駆け引きは、例えば、100円で売られているものを130円に値上げしたい場合、まず”200円”と伝える。「冗談じゃない、倍額か!!」と反論を出させ、「ではそちらの意見を尊重して150円にしましょう」。「もう一歩、なんとかならないのか」。「仕方ない、140円ではどうです?」。「う~ん、もう一声!!」。「では、ご意見を尊重して130円で手を打ちましょう」。「バンザ~イ」。「シメシメ、いや独り言です」。こんなところだ。
最初に伝わってくるFIAの声明は、落とし所を想定した数値や形であることを斜めから眺めていると、ニュースはもっと楽しいものになる。
(STINGER / Yamaguchi Masami)
【関連ニュース】