FIAとFOTA、合意ならず
FIAが独断で決定した、来期から導入予定のチームの年間予算案について、FIAとFOTA(全チームからなる組織)の会合が、15日(金)にイギリスのヒースローで行われた。
会合にはFIAのマックス・モズレー会長と、F1の最高権威であるバーニー・エクレストンも出席。FOTA側は、各チームの首脳陣が出席。議長のルカ・ディ・モンテゼモロ(フェラーリ会長)が父親が亡くなったことにより欠席したため、代わりに副議長のジョン・ハウェット(TMG社長)が務めた。
会合を終えたモズレー会長は、「友好的に会議を進められたが、FOTA側が予算制限に代わるアイデアが出せるかどうか、ということに今回は落ち着いた」とコメント。
「来年、参戦するためのエントリーの期限は変更できないし、安価な予算案を目当てに新規参入してくるチームを不利にさせるわけにもいかない」。
「レギュレーションは、発表されている通りのままにしておくつもりだが、彼らの意見を聞かないというわけではない。FIAとしては、全員が同じレギュレーションのもと、来年のからの予算制限に参加して欲しいと思っている」。
※チームの年間予算案(バジェット・キャップ)
FIAが2010年から導入しようとしている年間予算案は、基本的に4000万ポンド(59億円)を上限とするもの。予算がそれを上回っても問題はないが、限度内に予算を抑えると、現在は制限されている一部の制限が解除され、レースを
有利に戦えることとなる。このように、2つのレギュレーションがF1に存在することに反対しているスクーデリア・フェラーリ、BMWザウバー・F1・チーム、レッドブル・レーシング、パナソニック・トヨタ・レーシングは撤退も辞さない構え。