F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

FIA（国際自動車連盟）は19日、F1チームが組織するFOTA(F1チーム連盟）に対して、ステイトメントを発表したとのプレスリリースを、イギリスGPのフリー走行開始を前に、シルバーストンのプレスルームで配布した。18日に、FOTAが発表してリリースした姿勢に真っ向から対決するもの。

FIAは、「このスポーツが最も興味深いものになる方向を理解されないのは非常に残念である」とし、「今日一杯、エントリー受理を待つ。2010年の正式エントリーを発表する」としている。

FOTAが18日に発表したリリースの概略は、「ウィリアムズとフォースインディアを除く8チームは、FIAが2010年のために推進しているバジェットキャップに関する条項を飲むことはできない。FIAがこのまま方向を変えないのであれば、我々は新シリーズを立ち上げる」という強い意思を込めたものだった。

19日夕方までにFOTAの8チームが考えを改めない限り、モトGPもしくはA1GPとのジョイントによる新シリーズへの移行の可能性はきわめて高くなったといえる。FOTAが姿勢を変える可能性はほぼないとみてよく、FIAにも同じことが言えるが、分裂を避ける唯一の方法は、マックス･モズレー会長が折れる道しか残されていない状況だ。