モズレー、FOTAとの交渉はエントリー後に
FIAのマックス・モズレー会長は、FOTA(全チームからなる組織)と話をするのは、まずはFOTAが無条件で来年のエントリーを済ませてからとの考えを、FOTAへ向けた書簡で明らかに。
FOTAは、来年のチーム年間予算案をめぐり、FIAと対立。FIAの予算案の代わりに、FOTAの考えたコスト削減案に同意し、2012年のコンコルド協定に2010年の参戦リストが発表される6月12日までにサインしない場合、2010年のF1参戦を取り消すと明言していた。
モズレー会長は、FOTAに対して送った書簡で、「エントリーしてもらわないことには話し合いを進めることができない。まずはFOTAが無条件でエントリーすることが先決だ。話はそれからだよ」とコメント。
※コンコルド協定
FIAのマックス・モズレー会長と、F1の権利を管理するバーニー・エクレストンのFOM、それに各チームとの話し合いで決めるルールのこと。F1の放送権で得た利益の分配方法や、さまざまなルールが細かく決められている。
※F1参戦チームの年間予算案(バジェット・キャップ)
FIAが2010年から導入しようとしている年間予算案は、基本的に4000万ポンド
(59億円)を上限とするもの。予算がそれを上回っても問題はないが、限度内に予算を抑えると、現在は制限されている一部の制限が解除され、レースを
有利に戦えることとなる。このように、2つのレギュレーションがF1に存在することに反対しているスクーデリア・フェラーリ、BMWザウバー・F1・チー
ム、レッドブル・レーシング、パナソニック・トヨタ・レーシングは撤退する意思を見せていたものの、FOTA(全チームからなる組織)は、条件付で
2010年のチャンピオンシップにエントリーした。なお、AT&T・ウィリアムズとフォース・インディア・F1・チームは無条件でFIAの予算案に合意し、エントリーを申請した。