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地元鈴鹿でホンダにかかる期待–日本GPの見所②

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木曜日の鈴鹿は、午前中に雨がパラパラと落ちている。

気になる鈴鹿の天気–低い気温がマクラーレン・ホンダに味方する?!

鈴鹿の日本GPを控えた先週の第13戦シンガポールGP。フェラーリが勝ってメルセデスが表彰台に上がれなかった”異変”が起きたが、マクラーレン・ホンダに異変は起きなかった。

シンガポールGPの会場であるマリナベイ・ストリートサーキットは、名の通り海沿いの立地のため、平坦で登り区間もなく、高速で通過するコーナーもないことから、パワーユニットの優劣が、モンツァやスパ-フランコルシャンのようにタイムにさほど影響しない。だから冷却に苦しむホンダのパワーユニットでも、フェルナンド・アロンソ5位、ジェンソン・バトン9位のダブル入賞が実現したハンガリーGPのように、”結果”が残せるのではないか、と期待した。だが、その淡い期待は実現せず、ガッカリしたファンも多かったはずだ。

残念ながら鈴鹿では、現状から好成績を望み得ない。鈴鹿サーキットが、出力を要求するサーキットだからだ。マクラーレンとホンダで協議の上でパワーユニットのスペースを狭く追い込んだ形をホンダは採用したことで、”冷却”という難題がホンダの前に立ちはだかっている。

フェラーリが昨年不調を囲ったその理由が、まさしくパワーユニットのスペースユーティリティの自由度が低く、冷却に苦慮した結果だった。リヤセクションを”太らせた”フェラーリは今シーズン、見違えるようにスピードを付け、すでに3勝を飾っている。

だが、マクラーレンとホンダは、空力を優先して、パワーユニットには厳しい条件を覚悟の上で、あえてその難行にチャレンジを決めたが、冷却の問題が解決しないままでシーズンが進んでいる。

小さなスペースで冷却の問題がクリアーできれば、ポテンシャルの高いマシンができる。チャレンジの志やよし、である。

ホンダに足らないのは、そうした志の高さを、充分に説明できていないところだろう。ただでさえ高い山であるF1のチャレンジであり、さらに、厳しい条件の中で、高い理想をめざしているなら、到達するまでに時間がかかって当たり前。しかし、そういう説明がないままシーズンが進んだ結果、ホンダは、ダメ、という結論を出されてしまっている。

ともあれ、結果がすべて。ここまで、アロンソとバトンの二人のワールドチャンピオンが、それぞれ2回ずつしか入賞できず、選手権順位は、表彰台にメルセデスがいなかった大荒れのハンガリーGPで5位に入ったアロンソが15番手、バトンは20人の中で18番手に沈んでいる。

その状況でパワーユニットに厳しい試練を強いる鈴鹿を迎えたわけだが、ひとつだけ期待できる状況がある。木曜日の鈴鹿は、雨がパラ付き、半袖では肌寒い気候だ。この状況が土曜日と日曜日に続けば、マクラーレン・ホンダは多少なりとも肩の荷が下りるかもしれない。

天気予報によると、今週末の鈴鹿地方は、曇りで最高気温は26度、比較的パワーユニットに負担がかからない、冷却が楽な気候である。雨が降れば、さらに条件は柔らかくなる。

まずは空模様を睨みながら週末を待つことにしよう。
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