小林可夢偉 スペインGP決勝後会見全録(2/2)
◆クビサとは、接触ではなく、飛ばされた!
—-スタートから、3コーナーまでを振り返ると?
可夢偉
スタートは、普通に行って・・・。(ニコ・)ロズベルクが押し出されたんで、そこを抜いて・・・。2コーナーで、クビサが押し出されて、(彼が)グリーンの
カーブを走ってるときに、ぼくが横に行って、そして、前に出て・・・。一応(クビサのための)スペースは空けておいたんですけど、でも彼は「アンダーステ
アだ」と言って、(ぼくに)当たりましたね! ぼくは、外にはじき出されそうになって・・・。
—-クビサは、その前に誰かに押し出されて?
可夢偉 そうそう! それで遅れてた。だから、ぼくの方が、全然、前にいたんです。クルマ半分以上(ぼくが)前にいたから、”スペース”は空けておいたから、大丈夫だろうと思ってたんですが。ぼくのなかでは、一応(彼が行くためのスペースを)空けてたつもりなんですけど、(彼は)「アンダーステアだった」
らしいです。
—-あれは、クビサに”飛ばされた”という感じだったが? サイド・ポンツーンも壊されたし?
可夢偉 エライ、壊れてますよ。けっこう、影響(が各所に)行きましたから。あれで、(その後)あのポジションにいたのがフシギなくらい。
—-弾かれた後、うまく立て直しました。
可夢偉 ああいうのはね、得意ワザなんです!(笑)
◆ルノー/ペトロフを抜くチャンスは、ついになかった
—-中盤の、もう一台の黄色いクルマ、ペトロフとの攻防は?
可夢偉 どうしようもないです。
—-抜けない、ということ?
可夢偉 抜けない。周回遅れに追いついたとき、チャンスだ!と思って(ペトロフに)ついたんですけど、(チャンスは)回って来なかった。
—-エンジンの差?
可夢偉 直線で、スリップ(ストリーム)についても、抜けないです。
—-低速コーナーで、けっこうリヤが暴れるのを押さえていた感じだったが、低速コーナーは課題?
可夢偉 ですね! ただ、それ(改良)には、もう少し、時間がかかる。でも、全体的には(クルマは)いいんじゃないですか、予選もよくなってきたし、レー
スも完走できるし。あとは(レースを)”組み立てて”行くだけやから。
—-初めてレースを完走して、タイヤへの”理解度”も高まった?
可夢偉 ウーン、タイヤ自体は、まあ、だいたいわかったんですけど。ただ、(今日は)前にずっとクルマ(他車)がいたから、(タイヤの)コントロールもク
ソもないんで、あの場合は。
ひとりで(自分のペースで)走れるときに、初めて(タイヤは)コントロールするものなんで。
こういうコースは、簡単に抜こうと思っても、抜けないから。(相手の)失敗、ミスを待たなきゃならないから。(他車の)後ろについていくというのは、タイヤ的にはきびしいから。それは承知の上で、あれ(あの走り)をやったから。
—-ウイングの設定にしても、今日はデータが取れたから、それでいい、と?
可夢偉 そうですね。
◆次のモナコは、コースが特別すぎるので
—-モナコは切り換えてやって行く、というのは?
可夢偉 モナコは(コースが)特別じゃないですか。一応(自分でも)走ってるけれど、そんなにぼく、周回数ない(少ない)し、クラッシュばっかりで
(笑)。まあ、そういう部分で・・・。
—-モナコは、クルマの性能がダイレクトには反映しない?
可夢偉 そうですね。
—-クビサとちょっと話をしたというのは、それは、パルクフェルメで?
可夢偉 そうです。
—-自分の方から、話しに行った?
可夢偉 向こうの方から、来ましたね。
—-今日は、何も期待しないで走る・・・とレース前に言ってたが、実際にレースが終わってみたらどうだった?
可夢偉 いやぁ、久々に、レース、走り切ったな、と(笑)。レースの(細かい)状況は、しょうがないし。
(4戦までの)あの状況から、ここまで持ってこられただけでも、よかったと思わないと。(これまでの)あんな状態から、いきなり”勝つクルマ”なんて、つくれない。これが「F1」や! しょうがない、です。
でも、”流れ”としては、いいですよ。あそこで(クビサに)当てられて、いままでだったら、クラッシュして、終わってるかもしれない。
—-それなのに「30点」というのは、結果から?
可夢偉 結果がというか、まだまだ、課題はあるんで。・・・あの、「点数」っていうのが、ぼく、あまり好きではないんですよ。点数で、答えようがないです。
—-たしかにね、まあ、あれはテレビ的な質問で(笑)。でも、答えを重ねているうちに、だんだん答え方もわかってきて?
可夢偉 ダメです! 本人、けっこう、デタラメで言ってますからね!(笑)(点数方式は)わかんないですよ!
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