GP2第一レース(金曜日)
スタートで10位にジャンプした小林可夢偉(中央)。
モナコGPのサポートレースとして行なわれるGP2ユーロシリーズは、F1のモナコGPが”中日”となる金曜日の11時30分にスタートした。
予選では、ルノーの肝いり秘蔵っ子ドライバーのロメイン・グロジャンが、2位のペトロフ以下をコンマ5秒近くブッちぎる圧倒的なポールポジション、スタートも上手く決めて、後方集団の混乱を他所にそのままレースをリードした。
一方、日本期待の小林可夢偉は、冬のテストで好タイムを記録した後にルノーから、”調整のため”にエンジン提出を求められ、「戻って来たエンジンはまるで別物」の状態でシーズンイン。開幕戦のスペインGPでは、フリー走行開始早々に、”原因不明の”スターターセンサーの誤作動で1周しかできない憂き目にあっていた。
フランスの日本人バッシングは今に始まったことではないが、それを受けているとしたら小林可夢偉は”要マークのドライバー”としてある意味での注目を集めているわけだが、これを乗越えなければ先が見えてこない。
結局今回のモナコも、フリー走行から本調子を発揮できず、木曜日に行なわれた予選では、同僚のダンブロジオにコンマ7秒遅れの17番手に甘んじた。
スタートで小林可夢偉はそのウップンを晴らすように、1コーナーまでに一気に10位にジャンプ。ただし、モルタラとともに、1コーナーのシケインをミスしていることから、この件をオフィシャルがどう解釈するか。
その後、小林可夢偉は10番手を守っていたが、モナコは事実上追い越しが不可能なため、タイヤ交換のタイミングと、前車のミスを待つしかない。しかし、2台をパスできれば、リバースグリッドのポールポジションが待っている。
小林可夢偉13周目、:トップ10では最初にピットインしてタイヤを交換する作戦に出た。トップ集団は19周目辺りからタイヤ交換に入った。だが、その直後に、小林可夢偉のレースは終わった。ミラボーでインを刺したリッチ(DPR=予選23位)にインを閉められて接触、リタイアとなった。
レースはグロジャンが、タイヤ交換で一端は2番手に下がったもののすぐにトップに戻り、最速ラップを記録してそのままチェッカードフラッグを受けた。
■GP2(モナコGP大会)第一レース結果(出走25台/45周) | ||
順位 | ドライバー | チーム |
1 | グロジャン | カンポス |
2 | ペトロフ | カンポス |
3 | ディ・グラッシ | レーシングEng |
4 | ヒュルケンバーガー | ART |
5 | ズバー | FMSI |
6 | フィリッペ | スーパーノヴァ |
小林可夢偉 | Dams |