F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

◆中嶋一貴、鈴鹿では”女神”に巡り逢えず？
羽端　土曜日の予選も、午前中のフリー走行の段階からドライでやれたし。
［STG］･･･ですね。でも、ひとつ残念だったのは、金曜日のウェット路面で順調な滑り出しを見せていた中嶋一貴が、ドライ路面になってから「全体にグリップしない」（中嶋一貴）状況になってしまったことです。

羽端　それは、会見でもいってましたね。
［STG］それが、レースが終わるまで明確にならなかった。中嶋一貴は、「クルマはタイヤと自分のマッチングが、鈴鹿にフィットしなかったのかもしれません」と自己分析していましたが、これまでの流れから、金曜日がよかったときは流れとして悪くないレースになっている。予選4位になったイギリスGPは、コース特性が鈴鹿に最も似ているので、期待していたので、ガッカリしました。

羽端　本人の落胆はそれ以上でしょうね。
［STG］でも、彼はそういう愚痴みたいなことを口にしないからなぁ。もしかすると、来年、トヨタ･エンジンを断っている関係で、一貴のマシンをちゃんとセットしてくれていないんじゃないか、とさえ思いましたが、一貴はそういうことをおくびにも出さない。

羽端　うん、彼のコメントは、いつも”リッパだなあ！”と思いながら読んでます。外部に語れる範囲のことについては、実にていねいに、言葉を尽くして説明しようとする。でも、外に向けて語るべきでないことについては、親しそうな記者に対してであっても、厳然と、ある一線を引いている。
［STG］羽端さんの、一貴･軍人説？（笑）。

羽端　うん、軍人に知り合いがいないから、本当はよくはわからないんだけど（笑）。でも、軍人と民間人っていう対比で一貴を見てみると、”いい軍人”っていうのはこういうものなのかなと思ったりします。