予選新方式は、とりあえずバーレーンGPまで持ち越し?!
2016年開幕戦のオーストラリアGPで採用された新方式の”足切り予選”は、最後のQ3の3分前に誰も走らなかったという奇妙な事態も出現して、しらけムード満載となってしまった。
このため、現場ではそれが問題視され、予選のトップ3会見でも、大きな話題となった。
周囲も、新方式に対する反対意見が多く、日曜日の朝に行なわれたチーム代表会議でも、このままでは問題との声が高まっていた。
その流れのなかで、木曜日に行なわれたFIAの世界モータースポーツ評議会でQ1、Q2は新フォーマットのままとし、Q3のみ内容を変更する投票が行われたが、それも問題含みで全方位が満足する解決策にはならず、投票は満場一致が得られずQ3の内容変更には至らなかった。
Q3に進出する力のあるチームにとって問題はQ3の闘い方だが、下位グループにとっては、Q1とQ2こそ重要であり、そこで足切りされる新方式で、Q3だけ変更になっても何も意味がなく、賛成することはできないからだ。
メルボルンの現場では、全体の流れとして、新方式を”問題あり”としていたが、FIA会長のジャン・トッドと、F1のボスであるバーニー・エクレストンは、第2戦から即座に戻すことに強く反対したといわれる。コロコロ変えては信用が下がることから、それは責任あるポジションからは当然の思考回路だろう。
最終的な結論はFIAからの正式決定を待たなければならないが、少なくとも、ヨーロッパ時間で木曜日の夜の時点では、バーレーンGPの予選は新方式が継続され、様子を見ながら、善処して変更していく方向になりそうな雲行きだ。
[STINGER]山口正己
Photo by PIRELLI / STUDIO COLOMBO