上海GPのヘリコプター情報
中国GPの初日のフリー走行の大半が霧のために赤旗となり、走行ができなかった。サーキット周辺は有視界飛行が可能だったが、病院がある35km離れた上海市内の霧が深く、緊急ヘリコプターが飛べない状況だったためだが、上海サーキットが用意したヘリコプターは最新式で、霧が深くても飛べる、という情報がある。
ただし、天候に関して、ヘリコプターの機種だけでなく、受け入れ態勢にも条件が付く。
今回のメディカルのヘリは『アグスタ グランデSP』という機種。着陸する飛行場に計器飛行設備があれば、まったく前が見えなくても、目的地のヘリパッドの高度1mでホバリングをし、進入角度までセット出来る機体という。
したがって、天気に左右されないでいつでも飛べるが、病院のヘリポートにIFR計器飛行(計器の情報で飛行する方法)の設備がないので飛べなかったのではないかとみられる。
受け入れ側が万全で新型の機体であれば、東京ヘリポートから飛び、関空のヘリパッドの1m上空でホバリングセット出来るので、霧が深くても問題なく飛べるという。3軸オートパイロットなどの装備の古い機体では、着陸前の進入角度の自動化ができず、結果として飛べないことになる。
当初、ヘリコプターの性能が疑問視されたが、問題は、病院側の受け入れ態勢だったか。ここを改善すれば、問題は解決することになりそうだ。
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Photo by MERCEDES AMG PETRONAS Formula One Team