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イギリスGP 金曜記者会見 2/2

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Q.ここでマシンの戦闘力を強化したいということでしたが、どうですか?
ブロウン:
今年の展開はなかなか面白い。レッドブルが
ペースメーカーになり、皆で追いかけている状況だ。しかしテストが出来ないので、難しい面もあり、チーム間の戦力は非常に接近している。バレンシアGPの時、Q2でニコ(・ロズベルグ)が出したタイムはトップからコンマ6秒遅れだったが、それでもQ3に進めなかった。ちょっとしたことで、順位が大きく変っ
てしまう。クリスチャンも言っていたように、状況はいつ変るか判らない。フェラーリ時代に私も言っていたことで、何も保証はないんだ。逆にここを変えれば
大きく飛躍出来るといった特効薬もない。5年か10年前のF1とは、状況がまるで違う。地道に努力を続けていくしかないだろう。

Q.やはりここに新しいパーツを持ち込んでいますが?
ウィットマーシュ:
工場では、皆が全力でがんばっている。肝心なのはダウンフォースを高め、バランスを向上させることだ。変更を加えることで、ドライバーがスタイルを変えなけ
ればならないこともある。タイヤの使用本数も限られており、セッティングを進めるのは非常に難しい。現在のF1では、的確に状況を把握し、どのような変更
が効果的か推理しながら物事を進めていかなければならない。

Q.周囲が接近しつつあると感じていますか?
ホーナー:
この世界では、立ち止まることが後退を意味する。私たちも毎回、マシンに変更を加えている。マシンの性能は、チームの努力の結果なんだ。トップに立っていれ
ば、周りから目標にされるのは当然だろう。何といっても、重要なのは、個々のパーツより全体のパッケージだ。現状はバーレーンの開幕戦の時と違うが、それでも皆が努力しているから、これからも今の位置を守っていきたいものだ。もちろん、マクラーレンやフェラーリやメルセデスといったチームの力を過小評価す
ることは許されない。

Q.今回の改良カ所はもともとホッケンハイムから投入を予定していたもの、ということですが?
ウィットマーシュ:
今日の午前1時半に届いたパーツもあるくらいだ。みんな長時間働き、今も新しいものを作り続けている。それはレッドブルでもロータスでも、同じことだろう。
それがF1というものだ。グリッドの位置をひとつでもふたつでも上げたければ、手を抜くことはできない。もちろん作ったパーツはマシンに組み込まなければならないわかだから、現場のメカニックも遅くまで働いている。

Q.変更されたパーツがより効果的だと、どうやって判断するのですか?
ブロウン:
シミュレーションによってだ。簡単に判る点もある。もしダウンフォースが高く、空気抵抗が減っていれば、明らかに性能は向上
するだろう。また、重心を下げることができれば、普通は性能向上につながる。難しいのは、変更の影響がひとつではないというとこだ。普通はふたつ以上の影響が出る。たとえば、フロントウイング単体の性能を高めるのはそれほど難しくないが、それが置かれる位置に対して神経質な性質を持っているかもしれない。
その場合、必ずしもマシンが速くなるとは限らないだろう。それだけデリケートなんだ。昔ならどこかのサーキットを行き、いくらでもタイヤを使って実際に試してみることができた。ただ、専門家にはどうすれはマシンが速くなるかは判っている。空力ならダウンフォースと空気抵抗の比率で、はっきり答えが出るわけ
だ。おなじことが、メカニカル・グリップだったり、新素材だったり、いろいろな面で追求される。その結果、マシンは速くなっていくわけだ。

Q.
以前ならバレンシアのようなアクシデントがあると、私たちジャーナリストはドライバーが血相を変えて相手のピットに駆け込んでいく場面を取材できたものですが、今はとても紳士的に振る舞っています。ヘイキ(・コバライネン)はいつもと同じ位置でブレーキングを開始したということですが、マーク・ウェバーの
見方は違うかもしれません。ヘイキがラップされるのを躊躇していたようにも見えるのですが、もうすこし率直な感想を聞かせてもえらませんか?
フェルナンデス:
まず第一に、ヘイキはラップされようとしていたわけではなく、ピットから出て自分のポジションを守ろうとしていた。そして躊躇なく自分のラインを守ってい
た。テレメトリーを見ても、正常な位置でブレーキングを開始していたことが記録されており、まったく落ち度はなかったと考えている。

100709PC-4.jpgホーナー: ヘイキにも話したのだが、そのブレーキング・ポイントがマークにとっては、まったく以外な場所だったということだ。両者は接近しており、速度差があったの
で、避けきれなかった。ヘイキはコースの中央を走っており、マークが300km/hで接近しつつあったので、衝撃は相当なものだった。ああいう場合、まず
心配するのはドライバーの体のことであって、自力でマシンを下りたのだから、まずは一安心というところだった。そしてケガはなく、今日はもう普通に走って
いる。たまたま、ふたりが悪い場所にいたといことで、ドライバーが無事ならばそれで良しとするべきだと思う。

【翻訳:Shigehiro Kondo】

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