ドイツGPチェックポイント→ 2:1周目のヘアピンまでにレースが決まる?!
新ホッケンハイムは、2001年までの長いストレートを持つ超高速コースから、屈曲したショートコースに生まれ変わった。とはいえ、部分的には高速区間も含まれて、ダウンフォースも必要であり、かつ、追い越しが簡単ではない、というやっかいなコースになった。
そうした状況を加味して、ドライバーは、いつも以上に、スタートして1周目の”位置取り”が重要になることを知っている。となると、そこでなにかが起きる?!
◆1周目の先陣争い、3カ所に注目!!
まず、スタートのダッシュは当然として、最初のチャンスは1コーナーだ。ここは、セフティゾーンが広いから、安心感があり、要するに無茶をするドライバーにとっては、追い越しの可能性が高く見える。しかし、そういうドライバーは、それに比例してリスクも大きくなることを忘れがち!
だとすると、例えばV.ペトロフ辺りが暴れる可能性があり、直前の可夢偉(カムイ=小林可夢偉)が巻き込まれないか、という心配も出てくる。
また、上位集団も、ここに照準を合わせているはず。特に鼻息の荒いS.フェッテルがF.アロンソとどう絡むか。F.マッサとM.ウェバー、そして後方からL.ハミルトンのスタートにも注目だ。
さらに、L.ハミルトンがフリー走行でクラッシュした2コーナー。高速だが、ここにも追い越しのチャンスはある。
そして、ピット作業の作戦によるポジション変化を度外視すれば、もしかすると最後のチャンスになるかもしれないのが、高速から進入する1周目のヘアピンである。タイヤが暖まっていない状況は、観方によってはチャンスだからだ。
万一ここで何かが起きると、いきなりセフティカー出動の可能性が出る。ちなみに、1コーナーと2コーナーは、セフティゾーンが広く、セフティカーが導入される事態になることは考えにくい。
もちろん、タイヤ選択も含め、不順な天候になれはなるほど、混乱が起きる可能性が高くなり、サバイバルレースがサプライズな結果を生む可能性が高くなる。ただし、ドライになると、土曜日までのデータが少ないことと、より高速になることでリスクが高くなるから安心はできない?!
さて、決勝日朝8時のホッケンハイム上空は、太陽がうっすらとした雲に隠れているが、土曜日までよりは、雨の可能性は低そうではある。
[STINGER] / 山口正己