ドイツGP 記者会見 金曜 1/2
金曜日恒例の記者会見。今回はドライバーとチーム代表者という構成で、ノルベルト・ハウグ(メルセデス・ベンツ・モータースポーツ部門責任者)、ニコ・フルケンベルグ(ウィリアムズ)、モニシャ・カルテンボーン(ザウバー/マネージング・ディレクター)、小林可夢偉(ザウバー)、アダム・パー(ウィリアムズ/CEO)、ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)が出席
Q.イギリスGPから新しい仕事をしているわけですが、今までとどう違うのでしょう?
アダム・パー(以下、パー) これまでやってきたのと、実質的な違いはないよ。ただ、肩書がついただけだろう。
Q.このところ、チームの規模を考えると素晴らしいレースが続いていますが?
パー: ありがとう。私たちのところのスタッフがいかに優秀かという証拠だろう。これからも上位に近づけるよう、開発を続けてゆく。
Q.先週、ザウバーは創設40周年を迎えましたが、チームにとって、どんな意義があると思いますか?
モニシャ・カルテンボーン(以下、カルテンボーン) 40年間も続けてモータースポーツに関わり、そのうち18年間はF1に参戦してきたわけなので、たいへん誇らしいことだわ。こんなに長くやっているのはマクラーレン、ウィリアムズ、フェラーリぐらいだから、たいへんなことだと思う。ザウバーのような小さなチームだけに、いっそう意味あることだと言えるわね。
Q.シーズン序盤は、冬季テストの内容から考えると意外なほど苦戦していました。最近の進歩はどのようにして実現できたのでしょう? これからも続くのでしょうか?
カルテンボーン: 序盤は珍しく信頼性に問題が出て、苦労させられたの。性能面でも満足のゆくものではなかったし、不運もあった。でも、少しずつ変ってきて、特に新しいテクニカル・ディレクターのジェームス・キーの加入が大きかったと思う。マシンの開発に大きな力を与えてくれたから。おかげで正しい方向に進むことができたわ。これからもこの調子でやっていきたいものね。
Q.地元のレースが2戦続き、来週はすぐハンガリーがあります。重要な局面だと思いますが?
ノルベルト・ハウグ(以下、ハウグ) こことハンガリーでは連戦ながら、サーキットの性格がまったく違う。2週連続というのは、現場の人間にとってたいへんなことだが、F1では珍しくないし、条件はみんな同じだ。すぐあとには夏のインターバルが待っているから、どのチームもここで良い結果を残したいと思っているはずだ。
Q.今日は5〜6番手と、良い結果を残しましたが?
ニコ・ロズベルグ(以下、ロズベルグ) 天気の関係で周回数も少なかったから、今日の結果にあまり多くの意味を持たせるのはどうかと思うよ。今後の展開しだいじゃないかな。僕たちも、基本的に新しいパーツのチェックをしていただけだよ。それでも、シルバーストンの時よりは、確かにいい状況だと思う。
Q.地元のレースでもありますし、いろいろなカテゴリーで優勝したコースでもありますが、抱負はいかがですか?
ロズベルグ: そのとおり、ここでは参加したすべてのカテゴリーで勝っているから、F1もつけ加えたいところさ。父のチームがここから20kmくらいのところにあって、僕はずっとそこでレースをしてきた。そんな場所でシルバーアロー(メルセデスのマシン)を走らせるのは、特別なことなんだ。銀色の帽子を被ったファンが大勢つめかけて、応援してくれるだろうから、頑張らないと。僕自身にとってもチームにとっても、重要なレースになる。
Q.ドイツに住んでいるあなたにとっても、地元のレースということになりますが?
小林可夢韋(以下、可夢偉) もちろん、本当の地元は日本ですけど、ヨーロッパに渡ってからは、ほとんどドイツでレース活動を行ってきたので、ここもホームレースと言えます。ホッケンハイムはずいぶん走り込んだし…。こちらへ来てからは、毎年ホッケンハイムでレースをしてました。だから、ここをF1で走れてとても嬉しいですよ。
Q.いろいろなマシンでここを走ったと思いますが?
可夢偉: そうですね。フォーミュラ・ルノー、F3、それからGP2でもレースをしました。
Q.この2戦ほど、昨シーズンを思わせる激しいレースぶりが見られましたが、自分でも本来の姿にもどったと思いますか?
可夢偉: 序盤と大きく違うのは、はじめのうちは信頼性に問題があって、どのレースでもあまり走り込めなかったことですね。アクシデントもあったんで。とにかく、いちばんの問題は走行距離が足りなかったことです。経験も浅いので、よけいに辛かったですよ。トルコGPあたりから、タイヤへの理解が深まってきて、マシンの開発も進んだんですよ。僕もチームも、一歩ずつ前進してきて、それが最近の好結果につながってます。
Q.今後も、アグレッシブな走りを期待していいわけですね?
可夢偉: もちろん。