スペインGP 予選トップ3 記者会見
2位 セバスチャン・フェッテル(レッドブル)
3位 ルイス・ハミルトン(マクラーレン)
Q.今シーズン初めて、そして昨年のベルギーGP以来というポール・ポジションですが?
マーク・ウェバー(以下、ウェバー)余裕があったから、セブ(フェッテルの愛称)との争いになるとは思ってたよ。1セットのハード・タイヤでQ1を終えられてよかったね。Q3で自分の名前がいちばん上に来るのを見たときは、やっぱり気分がよかったよ。いいバトルをしてセブに勝てたんだから、もちろん嬉しいよ。
Q.フェッテルよりも後からコースへでたことにも、意味があったのでしょうか?
ウェバー:予選の速さでは、やはりセバスチャンにかなわない。相手がミスをするか、ビックリするようなタイムを出すか、気にせずに集中するには後から走った方がよかったんだ。
Q.10戦連続のフロントローですが、ポール・ポジションの記録は途絶えてしまいましたね?
セバスチャン・フェッテル(以下、フェッテル)それほどガッカリはしてないよ。チームとして前進しているからね。バルセロナには多くのチームが新しいパーツを持ち込んでくる。こちらも一歩前進したけど、周りも速くなって、状況はあまり変わらなかったね。予選の内容は、Q1を上手くこなして、Q2も同じタイヤで走ったんだ。マシンのバランスはよくなったけれど、最後の走りはあまりよくなかったんだ。明日は長いレースになるよ。タイヤを1セット残して置くことができたけど、ここにいる3人とジェンソン(・バトン)は同じ条件だから、厳しい戦いになることは間違いないよ。
Q.またKER(カーズ=Kinetic Energy Recovery Systemの略。運動エネルギー回生装置)Sに問題が発生したのでしょうか?
フェッテル:全体的にマシンの仕上がりが素晴しいから、大きな影響はなかったけど、たしかに Q2とQ3はKERSなしで走らなければならなかったんだ。明日までには、使えるようになるだろうね。ただ、KERSがなかったからマークにポール・ポジションを奪われたってわけではないよ。今日は彼が一枚上だったってことさ。
Q.現状では3位という結果に満足していると思いますが、ターン10でミスをしてタイヤを傷めてしまったことが気になるのではありませんか?
ルイス・ハミルトン(以下、ハミルトン)問題ないんじゃないかな。小さなフラットスポットができたけど、明日までにはホイールのバランスをとって修正できるだろうから。今日の結果も満足できるものだよ。レッドブルとの差は開いてしまったけれど、こちらも進歩しているし、またフェラーリを抑えることができたからね。
Q.明日のレースでは、追い越しの場面がみられるでしょうか?
ハミルトン:予選ではまたレッドブルに1秒も離されてしまったからね。だけど、これまでも決勝の差は小さいし、そんなに遅れることはないと思う。ストレートで前に出られたら嬉しいだろうね。
Q.去年もポール・ポジションから優勝しているので、ぜひおなじような展開にしたいところでしょう?
ウェバー:まったくそのとおりだよ。今日はゆっくり寝て、明日のレースに備えるつもりさ。タイヤやKERSの面で、去年とは状況が大きく変わっているけど、それはここまでにもう経験したことだから、関係ないだろう。もちろん明日は優勝を狙って頑張るつもりだよ。
Q.今回はすべて順調でしたね?
ウェバー:初日から手応えがあって、今朝もさらにセッティングを進めることができた。んだ。邪魔をされずに力を出し切るのは嬉しいものさ。明日はセバスチャンも力を出すはずだから、負けないようにしたいね。チームとしては、またフロントローを独占できた。今回、新しくなったのはスパークプラグぐらいだけど、とにかく基本がしっかりできたマシンだから、安心して走れるよ。ルノー・エンジンも快調だったんだ。僕自身を含めて、全員が努力している結果だろうね。
Q.通算7回目のポール・ポジションですが、レースの見とおしはいかがでしょう?
ウェバー:去年はここで10勝目を挙げたんだ。今回で11勝ということになれば最高だろうね。ポール・ポジションから逃げ切りという展開は望めないと思うけど、最後にはトップに立っていたいよ。
Q.可変ウイングが開いた状態で最終コーナーを立ち上がっていましたが?
ウェバー:楽ではないけど、その方が速いことは判っていたんだ。マシンの基礎がしっかりしているからこそ、できることなんだ。空力面で、うちのマシンが最高レベルのあることは言うまでもないからね。あらゆる可能性を考えて、すこしでもタイムが伸びるのなら実行する。それだけのことさ。
Q.今朝、あまり走れなかった影響が大きかったのではありませんか?
フェッテル:修理の必要があって、走り出してからもマシンの感触がつかめなかったんだ。そのあと、なんとか修正して予選では普通になってたよ。明日のレースに影響することはなさそうだよ。
Q.予選の展開はいかがでしたか?
フェッテル:いつもにくらべると楽ではなかったんだ。Q1のときはまだリズムがつかめなくて、Q2でソフト・コンパウンドを履いてから、ようやく普通に走れるようになったんだ。とにかく、この週末は時間をロスしすぎたみたいだね。
Q.レースはどうなると思いますか?
フェッテル:66周もあるから、長い戦いになる。きっといろいろなことが起こるだろうね。終わってみなければ、どういう結果が出るか、まったく判らないよ。バルセロナ・サーキットを走り続けるのは、なかなか大変だから。今までは追い越しが極度に難しかったし、66周のうち60周を、ずっと同じマシンについたまま走ったこともあるけど、今年はずいぶん様子がかわってくるんじゃないかな。
Q.予選が終わったとき、(フェルナンド・)アロンソとの差がほとんどありませんでしたが、意外だったのでは?
ハミルトン:そうでもないよ。フェラーリがいつかは優勝争いに加わってくることは判っていたからね。Q2の段階から徐々に接近してきて、Q3ではほとんど差がなかったんだ。いずれにしても、大きな問題ではないだろうね。肝心なのはレースのペースだよ。たぶん、決勝でも接戦を繰りひろげることになると思うよ。
Q.ハード・タイヤに不満があるようでしたが?
ハミルトン:タイヤだけの問題でじゃないよ。昨日はマシンのバランスが悪かったし、まともに走れなかったんだ。ここまで、ピレリは本当によくやってくれてるよ。初日に試したスーパーハードは、確かにあまりよくなかったけど、それはまた別の話だよ。昨日、最悪と言ったのは、タイヤそのものではなくて、マシン全体のことなんだ。
Q.今日の午後、マシンの状態はよくなっていましたか? まだタイムを伸ばす余地はあったのでしょうか?
ハミルトン:いや、あれが精一杯だったんだ。予選前にセッティングを変えたのが裏目に出て、午前中よりも悪くなってたんだ。だけど、戻している時間はなかったから、そのまま走って、そこそこのタイムを出すことができたんだ。明日のレースがどうなるかは、まったくわからないね。少なくとも、スタートして100メートルくらいはレッドブルについていくつもりさ。