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インドGP 決勝トップ3記者会見

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優勝:セバスチャン・フェッテル
2位:ジェンソン・バトン
3位:フェルナンド・アロンソ


Q.ポール・ポジションから全周回をリードし、最速タイムまでマークしたのですから、今シーズンの中でも、もっとも完璧な勝利ではありませんか?
セバスチャン・フェッテル(以下、フェッテル):

ちろんいいレースだったし、トップに立っているのは気分がいいよ。ジェンソンがずっと4秒ほどうしろにいて、ピットストップの度に差を詰めてきたけど、タ
イヤの消耗をコントロールしながら最後まで主導権を握ることができたんだ。最後まで問題のないレースと言えるだろうね。マシンはバランスが取れてて、最後
はタイヤの状態も判ってきたよ。チームとルノーのおかげだね。だけど、初めてのインドGPで優勝できたのはいいんだけど、先週、二人の優秀な選手が亡くな
るという悲しい事故があったから、複雑な心境だったよ。ダン・ウェルドン(インディカー)とは知り合いではなかったけど、名前は聞いているし、マルコ・シ
モンチェリ(MotoGP)とは今年から接点があったんだ。レースに危険はつき物だけど、こういう事故があると気が滅入るよ。だから、素直に喜べる状態で
はなかったんだ。

Q.レース中にエンジニアが無線でフェッテルと勝負できると言っていましたが、難しかったようですね?
111030TOP3-2.jpgジェンソン・バトン(以下、バトン):
回はスタートで順位を落としてしまったから、それだけは避けようと思っていたんだ。4コーナーまでに2番手へ浮上して、そこからは基本的にセブ(フェッテ
ルの愛称)を追うだけだったんだ。相手のペースが速かったから、差を詰められたのはピットストップの前後だけだけど、ピットに入っている間というよりは、
タイヤ交換を済ませたあとに接近したんだと思う。新品タイヤを履いた直後は、最初から思い切って走れたよ。チームの仕事振りは完璧で、今回は2位が精一杯
だったよ。セブも言ったように、この2週間はモータースポーツ関係者にとって辛いものだった。ドライバーとライダーが二人も相次いで亡くなったけど、ダン
は子供のころから知ってるから、特に悲しいよ。下位のフォーミュラでいつも彼に勝たなきゃいけないと思ってたし、今回のレースは彼のためにも頑張ろうと
思っていたんだ。もちろんマルコも優秀な若者だよ。彼ほど、迫力のある走りをするライダーはいなかった。

Q.マーク・ウェバーと競り合い、2回目のピットストップで前に出ましたが、詳しく聞かせてもらえますか?
フェルナンド・アロンソ(以下、アロンソ):

タートはよくなかったんだ。路面のいい側に並んでいると思ったんだけど、新しいサーキットで、思ったほどグリップしてくれなかったんだ。逆に反対側のドラ
イバーはこっち側のラインよりも少し状態が良くて、ふたつ順荷を落としてしまったんだ。それからマーク(・ウェバー)との戦いになったんだけど、むこうの
方が早くて、2度目のタイヤ交換をおこなったよ。2周長く粘っているあいだに前へ出ることができて、そのままゴールしたんだ。初めてのインドGPで表彰台
に立てて、すごく嬉しいよ。だけど、セバスチャンとジェンソンが言ったとおり、ふたつも続けて別々の場所で死亡事故が起こったのは、すごく悲しいことだ
よ。今日は全員が彼らのために走っていたと思う。

Q.全体的に見て、初めてのインドGPがどんなレースだったのでしょう?
フェッテル:

晴しかったよ。短い時間で、よくこれだけの仕事を成し遂げたね。開催を聞いたのはわずか2年前で、細かく見れば未完成な部分もあったけど、その工事も来年
までには終わるだろうね。そこで初代勝者になれたのは、すごく名誉なことだよ。インドという国も、ヨーロッパとまったく違う興味深いところだった。インド
の人たちはみんな生活を楽しんでて、親切だったよ。大切なのは金よりも友人だということを、よく理解しているんだろうね。

Q.連覇を決めてモチベーションがさがるのでは、と言う意見もありましたが、実力でねじ伏せましたね?
フェッテル:
そのことは木曜からずっと言ってたんだ。まだまだチームは勝ちたい気持で一杯だし、残りの2戦も楽しみにしてるよ。モチベーションが問題になることはないだろうね。

Q.ずっと一番速いタイムで周回して、ジェンソンに1〜2回譲っただけでした。とにかく速かったですね?
111030TOP3-1.jpgフェッテル:レー
スは長かったし、周回数も多く感じたよ。すごく難しいサーキットで、しかも路面が汚れているから、少しでもラインを外れると大変なことになってしまうん
だ。限界ギリギリの線を保って走り続けるのは、容易ではなかったよ。それでも、長いストレートではDRS(可変リヤウイング)が効くから、ジェンソンを接
近させるわけにはいかなかったんだ。スタートがきわめて重要で、1周目からバック・ストレートでの追い越しを避けるために、工夫しなければならなかったん
だ。いくらかでも間隔を空けておくために、ターン3には本当に集中して入ったよ。マークはジェンソンに抜かれてたから、特にこれが重要だったんだ。最初の
ピットストップを終えたあとは、周回遅れも出てきて、なかなか難しかった。抜く時にどうしてもラインを外れることが多くなるからね。ジェンソンのペースも
上がっていたし。だけど、しばらくするとリズムができてきたんだ。別に最速ラップを狙ったわけじゃないんだ。結果的に獲れたのは、運が良かったんだ。マシ
ンの状態は最高で、素晴しい走りができたよ。理想的なレース展開で、いい結果を残せたんだけど、さっきもも言ったとおり、2周連続で悲劇的な事故が起こっ
たから、素直には喜べなかったよ。観客もたくさん入ってたし、初のインドGPを制したことは嬉しかったけど、一方で、亡くなった二人のことが頭にあったこ
とも事実なんだ。若くて才能に恵まれたインディカーのドライバーとMotoGPライダーのことを忘れちゃいけないよ。

Q.予選のあと、グリップしなくて困ったと言っていましたが、今日はどうでした?
バトン:
2
位になれたぐらいだから、悪くなかったよ。昨日の予選が苦しかったのは、基本的になかなかリズムがつかめなかったからなんだ。ときには上手くいかないこと
もあるよ。昨日がそうだったんだ。レースはまったく違ってて、スタートは上出来で、1コーナーまでにフェルナンドを抜いていたんだ。そのあとに考えたのは
ターン3での位置取りだね。前のマークを抜きたいし、後ろのフェルナンドは抑える必要があったから、どこにマシンを置くかがすごく重要だったんだ。スト
レートで上手く前へ出られたけど、それから8周ほど、マークからプレッシャーをかけられたよ。ターン4の入口で並びかけられて、ブレーキングをギリギリま
で遅らせたときは、2台揃ってコースから飛び出しそうになったけど、なんとか持ちこたえて、それをきっかけにうしろを引き離すことができたんだ。それでよ
うやくセブを追撃する態勢ができたというわけさ。だけど、差を詰めるのは容易ではなかったよ。ピットストップは完璧で、しかもタイヤを交換した直後から、
自信を持って攻められたんだ。それで少しは接近できたんだけど、しばらくすると相手もリズムを取りもどしていたんだ。チームはひとつもミスなく完璧な働き
をしてくれたけど、やっぱりセブのレッドブルには敵わなかったよ。インドの人たちは、本当に素晴しい仕事をしたと思う。何年か経ったら、きっと誰もがレー
スを心待ちにするようなサーキットになっているだろうね。すごく個性的なコースで、走るのが楽しかったんだ。観客が喜んでいる姿を見ると、こっちも嬉しく
なったよ。

Q.ウェバーとのバトルは見応えがありましたが、ストレートで抜かれなかったのはなぜでしょう?
アロンソ:
あれでストレートまで速かったら、完全にお手上げだよ。

Q.ピットストップで差を広げることができましたね?
111030TOP3-3.jpgアロンソ:ハー
ド・タイヤを履くと、最初の2周くらいはどうしてもペースが落ちてしまうんだ。だから2回目のピットストップをいつにするか、そのタイミングについて無線
でピットと話し合ったんだ。マークより先にタイヤ交換をする方法もあったけど、チームの出した結論は、相手が入るのを待って、タイヤ交換までにできるだけ
時間を稼ぐというものだったんだ。それが、見事に成功したんだ。マークがピットに入ると、そのまま2周コースに留まるよう指示されたんだ。問題はのこりの
周回だよ。ハード・タイヤで20周を乗り切らなければならなかったからね。なんとか頑張ったけど、ゴールしたときにはマークとの差が、あとわずかになって
たよ。たしか1秒差だったはずだから、あと何周かレースが続いていたら、表彰台に立てたかどうか微妙なところだね。

【翻訳:Shigehiro Kondo】
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