スペインGP 決勝トップ3記者会見 セバスチャン・フェッテル
◆3位セバスチャン・フェッテル
「スタートは悪くなかったけど、マーク(・ウェバー)をかわせるほどじゃなかったんだ。無用なリスクを冒すつもりもなかったしね。でもその後は、思ったほどはペースが伸びなかった。マークだけは、別世界の速さを見せてる。なのに僕は、もがいてた。どうしてなのか、まったくわからないよ。路面コンディションは確かにあまり良くなくて、全体のペース自体も遅かったけどね。
でもその中でも僕は、周回を重ねるにつれてマークにくっついて行くのが大変になって行って、ルイス(・ハミルトン)を引き離せなくなっていたんだ。明らかに、グリップが不足していたよ。土曜日までとは、まったく違うクルマになってたんだ。(3番手に落ちてから)ルイスの後ろで、ひたすら忍耐だった。そしてハードに履き替えたその時点でも、まだバランス不足は解消されてなかったんだ。それでも路面がだんだんよくなっていって、少しずつペースを上げることができたんだ。その矢先だよ。チェッカーまで15周くらいだったと思うけど、突然左フロントのブレーキが効かなくなったんだ」。
「そんな状態でもリタイヤしないどころか、表彰台に上がれたんだ。幸運以外の何ものでもないと思う。今季はこれで5戦中3回、トラブルに見舞われたことになる。でもだからといって、僕自身ができることは特にないけどね。今日のレースにしても、エンジンをいたわり、タイヤをいたわり、そして何よりブレーキをいたわって、ゴールを目指しただけだった。繰り返すけど、とにかく突然のトラブルだったからね。僕はどうしようもなかったんだ」。
【柴田久仁夫】