アブダビGP 決勝 終盤
<18時01分>
一端ペースが下がったかに見えた小林可夢偉/23ザウバーだが、まだタイヤ交換をしていない。
<18時03分>
ハミルトン/2マクラーレンが左フロントタイヤをロックさせるほど激しく追うがクビツァ/11ルノーは動じない。同じく、アロンソ/8フェラーリを従えたペトロフ/12ルノーにも譲る気配はない。
アロンソ/8フェラーリは、フェッテル/5レッドブルが優勝すると、タイトルを手にするためには4位が必須になる。
<18時05分>
小林可夢偉/23ザウバーがピットイン。後続が連なっていたので、何処で戻れるかが結果を左右する。
<18時07分>
アロンソ/8フェラーリがペトロフ/12ルノーに手こずっている間に、フェッテル/5レッドブルはファステスト・ラップを更新して逃げていく。ペトロフ/12ルノーにひっかかっているアロンソ/8フェラーリに対して、1周2秒以上速い。
フェッテル/5レッドブルはセクター3でタイムをかせいでいる。セクター3だけで、アロンソ/8フェラーリより1.5秒速いタイムだ。
<18時10分>
小林可夢偉/23ザウバーは16番手でレースに戻った。バトン/1マクラーレン、クビツァ/11ルノー、スーティル/14 Fインディア、ブエミ/16トロ・ロッソ、フルケンべルグ/10ウィリアムズがタイヤ交換をしていないが、このうち何台から順位を取り戻せるか。
<18時13分>
55週レースの37周目、フェッテル/5レッドブルがまたもやファステスト・ラップを更新した。2位クビツァ/11ルノーとの差は11秒。クビツァ/11ルノーはタイヤ交換に入らねばならないので、この”邪魔”がピットに消えたとして、クビツァ/11ルノーの背後に迫るハミルトン/2マクラーレンがフェッテル/5レッドブルに追いつくには、12秒ほどの差をツメル必要がある。
しかし、ハミルトン/2マクラーレンはヤル気だ。
<18時15分>
バトン/1マクラーレンがピットイン。これでフェッテル/5レッドブルトップに戻った。
<18時17分>
バリチェロ/9ウィリアムズにコンマ9秒差の9番手にいた小林可夢偉/23ザウバーが、ターン21=最終コーナーでコースをはみ出した。無事レースに復帰。
<18時19分>
4番手を行くバトン/1マクラーレンがファステスト・ラップを更新した。
<18時23分>
今日のルノーは、少なくともここまでは鉄壁だ。クビツァ/11ルノーはもちろん、ペトロフ/12ルノーもミスがない。R.クビツァがハミルトン/2マクラーレンを、V.ペトロフがアロンソ/8フェラーリを完璧に封じている。フェッテル/5レッドブルは、エンジン以外でルノーが味方してくれるとは思っていなかっただろう。
<18時27分>
クビツァ/11ルノーがピットに逃げた。前が開いたハミルトン/2マクラーレンの追撃が始まった。
ハミルトン/2マクラーレンはいきなりファステスト・ラップを記録した。フェッテル/5レッドブルより1周1秒以上速い。残りは8周、タイム差は11.4秒。
ピット出口ではみ出しそうになりながらレースに復帰したクビツァ/11ルノーは、アロンソ/8フェラーリとペトロフ/12ルノーの前に出た。アロンソ/8フェラーリのピンチだ。
<18時35分>
フェッテル/5レッドブルがペースを上げた。ハミルトン/2マクラーレンのタイムをコンマ3秒上回っている。2台の差は10秒。
アロンソ/8フェラーリは現在7番手。
<18時39分>
小林可夢偉/23ザウバーは14番手のまま。残りは3周になった。
<18時40分>
トゥルーリ/18ロータスのリヤウィングが脱落した。J.トゥルーリはヨタヨタとクルマを停めた。
<18時42分>
1周目のセーフティ・カーのタイミングでタイヤ交換の奇襲作戦に出たペトロフ/12ルノーが、レースのカギを握ることになった。
<18時43分>
フェッテル/5レッドブルが真っ先にチェッカード・フラッグを受け、人指し指を突きたてた。アロンソ/8フェラーリが最終ラップで激しくペトロフ/12ルノーを追いまくったが、今日のペトロフ/12ルノーはミスをしなかった。
<18時44分>
クリスチャン・ホーナーがエイドリアン・ニューウェイと抱き合った。
<18時45分>
クーリング・ラップを周りながら、S.フェッテルは「ママ、やったよ、信じられない」と泣きじゃくった。チームから「ワールド・チャンピオン、オマエは男だ!!」とエールが送られた。
<18時46分>
アロンソ/8フェラーリがペトロフ/12ルノーの横に並んで、怒りを爆発させた。しかし、今日のペトロフ/12ルノーは磐石だった。
<18時47分>
フェッテル/5レッドブルがピットに戻ってきた。L.ハミルトンとハグ、J.バトンも健闘を讃えた。S.フェッテルは何度も何度もガッツポーズを繰り返した。
スタンドは総立ちで新チャンピオンに拍手を送った。S.フェッテルは、エティハド航空のCAの列の間を縫って、大歓声の待つ表彰台に向かった。
表彰台のドライバーに、最後のブリヂストン・キャップが渡された。
2010年シーズンが幕を閉じ、新たな時代がスタートした。