トルコGP 木曜記者会見
木曜日恒例のドライバー記者会見。今回は、ティモ・グロック(ヴァージン)、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)、ヘイキ・コバライネン(ロータス)、フェリペ・マッサ(フェラーリ)、ヴィタリー・ペトロフ(ルノー)、エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)が参加。
Q.序盤戦はなかなか思いどおりにいかなかったようですが?
ティモ・グロック(以下、グロック)完璧なスタートとは言えないけれど、現状のマシンの性能を引き出すことが先決だよ。
Q.どういう方向へ開発を進めてゆくのでしょう?
グロック:今のところマシンに満足していないということは間違いないね。まず空力が問題だけど、今回から新しいパーツが入って改善されるはずだよ。先週、シミュレーターを使って試した時には効果がありそうだったんだ。実際に走ってみてどうなるかだね。
Q.上位チームに追いつくことと、後方のチームに追いつかれないこと、どちらを重視しますか?
グロック:現時点ではロータスとの差が大きすぎるよ。できるだけ追いつくように努力しながら、後ろにも気をつけないとね。
Q.中国ではいいレースができて、気分がよかったでしょう?
ヘイキ・コバライネン(以下、コバライネン)もちろん。まともにレースができたのはずいぶん久しぶりだったよ。すばらしい感覚だったし、これからは毎回ああいうふうにしていきたいね。
Q.これからも実績のあるチームを食っていきたいということですね?
コバライネン:中段に食い込んで、近いところのチームに勝つことが目標だよ。ただし、予選なんかの状況によっては、まだまだ差が大きい。だけど、気温が高いときなどは2〜3のチームに対抗できているし、このあと何戦か連続で持ち込まれる新しいパーツが、さらに状況を改善してくれると期待してるよ。チーム全体がそのために努力してるし、かならず成果を挙げられるはずさ。
Q.フォース・インディアの進歩に満足していますか?
エイドリアン・スーティル(以下、スーティル)ヨーロッパ・ラウンドでは、きっと良くなるだろうね。今回は、あまりマシンに手を加えていないんだ。それよりもバルセロナとモナコで大幅に改良する道を選んだよ。今回はフロントウイングが新しくなっている程度なんだ。金曜のフリー走行で試すことになるだろうね。序盤は思った以上に順調で、トップ10の前後と言うポジションをキープすることができたんだ。ここまでチーム全体では4ポイントを獲得してる。悪くない成績だし、これからはもっとよくなるだろうね。
Q.雨が得意なので、天気予報を聞いて喜んでいるのではありませんか?
スーティル:かなり雨の確立が高そうだから、どうなるか楽しみだよ。今年はまだ一度もウェットのセッションがなかったからね。ピレリのレインについてはデータがほとんどないし、やってみなければ判らない状況だよ。それでも雨は好きだから、悪いレースにはならないんじゃないかな。
Q.GP2では優勝し、初めてQ3に進出して最速ラップまで出したサーキットなので、きっと好きなのでしょうね?
ヴィタリー・ペトロフ(以下、ペトロフ)そのとおりだよ。ここにはいい思い出がたくさんあるんだ。2008年と2009年にGP2で表彰台に立って、去年は初めてQ3に進出してレース内容もよかったから。もちろん、ここでのレースを楽しみにしてるよ。
Q.ここまで、まだマシンの性能を十分に引き出せていないということですが、中国GPのあとのインターバルで、そのあたりが改善されたと思いますか?
ペトロフ:新しいパーツを持ち込んだから、きっと良くなっているんじゃないかな。フェラーリやマクラーレンと勝負したいね。チームもそのために全力を傾けてるから。ここは厳しいサーキットだけど、どうなるか楽しみだよ。
Q.フェラーリやマクラーレンに対抗できるでしょうか?
ペトロフ:難しい質問だね。こういうコンディションでは、何が起こっても不思議ではないよ。雨だからね。メルセデスとレッドブルは難しいかもしれないけど、フェラーリとはそれほど差はない。とにかく、自分たちの仕事に全力で取り組むことさ。
Q.これまでイスタンブール・パークでは3勝、ポール・ポジション3回と最高の成績を納めてきたわけですが、今回はいかがですか?
フェリペ・マッサ(以下、マッサ)天気しだいだろうね。雨だと、どうなるか判らない。不確定な要素が大きくなるからね。その点でも、とにかくやってみるしかないよ。たしかにここでは3年続けてポール・ポジションから優勝しているから、気分が悪いはずはないよ。今回も同じようになってもらいたいね。この2年はいまひとつだったけれど、好きなコースってことは間違いない。走っていて楽しいし、いい記憶もある。今回も、そうなるといいけどね。
Q.中国でも、好レースができましたが?
マッサ:前回のレースが終わってからも、チームは懸命に開発を進めているよ。いつもより時間があったから、マシンへの理解を深めるのに都合がよかったはずさ。とくに、これまで苦労していた予選の走りが改善されているだろうね。レースのペースは最初からずっと悪くなかったから、予選のスピードを改善すれば、強力なレッドブルとも勝負できるんじゃないかな。チームのスタッフ全員が、全力をつくしてくれてるんだ。新しいパーツの効果を事前に予測するのは難しいけど、きっと効果を挙げてくれると信じてるよ。とくにこういう天気になれば、面白いレースができるはずさ。
Q. ここでは優勝経験があり、前回の中国でも勝ちました。GP2ではティモと激戦を演じたこともありますが?
ルイス・ハミルトン(以下、ハミルトン)ピットウォールとの間には、まだ余裕があったし、僕たちはレースを楽しんでいたんだけどね。
Q.余裕といっても数センチでしょう。ここでああいうレースをするのはどんな気分ですか?
b>ハミルトン:2006年から、ここではいつもいいレースをしてきたんだ。もちろんGP2で走ったことがいい経験になってるよ。F1チームのボスたちが見守る前で、最高の戦いができたのだから、言うことはなかったね。イスタンブール・パークでは、毎年なにか面白いことが起こるみたいだね。2008年には、ターン8でタイヤが破裂したし、初めてF1で優勝したのもここなんだ。あのときの素晴しい気持は、はっきり憶えてる。ただ、今回は天気が天気だから、すごく厳しい戦いになりそうだよ。それに、ほかのチームがどんな新しいパーツを用意しているかも興味深いね。うちのマシンがそれ以上に進化していることを祈るだけさ。その答えは、明日出るはずさ。
Q.今回もマクラーレンとレッドブルの一騎打ちになると思いますか?
ハミルトン:インターバルもあったし、そうはならないんじゃないかな。ほかのチームも確実に差を詰めてきているからね。たとえば前回のメルセデスはとても強かった。フェラーリが不振と言うけど、実際にはほとんど差がなかったし、すぐに追いついてくるはずだよ。ルノーは好調だし、ヴィタリーが素晴しいドライビングを見せてる。現時点でも、上位チームは混戦と言えるんじゃないかな。とにかく僕たちは力を抜かないし、レッドブルも決して気を緩めはしはいだろうね。
Q.これまで、このサーキットで雨のレースを経験したことはないと思いますが、どうでしょう?
ハミルトン:今までは、一度もウェットで走ったことはなかったよ。だいたい、イスタンブールに雨が降るなんて思わなかったくらいだよ。ここでの雨自体が初めてだから、きっと面白いことになるだろうね。路面の濡れたターン8を走るのかと思うと、それだけでワクワクするよ。ただ、もちろん僕としては、できれば晴れて欲しいと思っているんだ。