高速コーナーが面白くなる–オーストラリアGPのトップ3会見より
2017F1GP開幕戦オーストラリアGPは、メルセデスを撃破し、フェラーリが2015年シンガポール以来の久々の勝利を飾ったレースとなった。
優勝のセバスチャン・フェッテルは、当然の如く、いつもの饒舌に拍車をかけて会見で喜びをしゃべりまくったが、今後の展開について、3人はそれぞれ興味深いコメントを残した。
◆シルバーストンとスパと鈴鹿が面白くなる!!
—-2017年のクルマで、カタロニア・サーキットとアルバート・パークを走りました。どのトラックが一番楽しみですか?
セバスチャン・フェッテル(以下、フェッテル):グリップとダウンフォースの量から、おそらくシルバーストーンだね。シーズン後半の鈴鹿も同じかもしれない。クルマは今よりももっと速くなると思うよ。とてもいいことだし、楽しみにしているよ。
—-ルイス、いかがですか?
ルイス・ハミルトン(以下、ハミルトン):僕もシルバーストーンだね
—-バルデリはどうですか?
バルデリ・ボッタス(以下、ボッタス):全部速いと思う。スパ、鈴鹿、シルバーストーンは良いだろうね。でも、ストリート・サーキットではこれまで以上にチャレンジングになると思うよ。
☆☆高速になればなるほどダウンフォースや大きなタイヤの影響が顕著になる。ただし、高速、中でもコーナリングへの影響が大きくなることを3人とも言っている。マシンにも、ドライバーにものしかかるストレスが大きくなり、それはそのまま、レースがスペクタクルになることを証明している。
◆追い越しは難しくなる?
—-ルイスは追い抜きが難しいと言っています。これをどう思いますか?
ボッタス:1.5秒から1秒以内に近づくと、前のクルマについていくことが難しい。乱気流がクルマのエアロダイナミクスを乱してグリップを失うからだ。グリップは以前以上にエアロに頼っていて、影響が大きい。クルマがワイドになったことで、乱気流がより大きくなったと思う。2秒か2.5秒後ろだと、フロントから大きな影響を感じるし、コーナーで着いていくことが難しい。ストレートでは大きなスリップストリームを得られるけど、コーナーでは話が違うからね。
フェッテル: Nothing to add.(付け加えることはないね)。
☆☆これは若干残念な結論。ダウンフォースが大きくなった、ということは、それだけ空気の力が大きいことになた、スリップストリームの影響が大きくなったということだった。
いずれにしても、新たな車両規定が、F1GPのレースを変えることに間違いはない、ということだ。
【翻訳:Masataka Hoshi】
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