ブラジルGP木曜記者会見
木曜日恒例のドライバー記者会見。今回は、ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)、ジェンソン・バトン(マクラーレン)、フェリペ・マッサ(フェラーリ)、ダニエル・リカルド(HRT)、ブルーノ・セナ(ルノー)、ミハエル・シューマッハ(メルセデス)が参加。
Q.アブダビから真っ直ぐこちらに移動して、忙しかったと思いますが?
ブルーノ・セナ(以下、セナ):先週はすこし休んで、体を慣らす時間があったけど、この時期のブラジルは寒いから、あまり外には出なかったんだ。今週に入ってからは忙しかったし、決勝日までそうだと思う。でも、なにしろ地元のレースだから、こういうことにもちゃんと対処できるようになっておかないといけないだね。
Q.自国のレースはワクワクしますか?
セナ:もちろん。ブラジルGPは2回目だけど、上位を狙えるマシンで走るのは初めてだからね。プレッシャーはあるけど、すごく楽しみだよ。
Q.まだシーズンの半分も走っていませんが、厳しい状況の中で頑張っていますね?
セナ:テストも十分にして、開幕から戦ってきたドライバーが相手だから、それは厳しかったよ。しかもみんな世界最高の連中だからね。いい経験にはなってるけど、もちろん最初から参戦してれば、もう少しやりやすかっただろうね。そのわりには、いい結果が出せたと思うよ。波があったのは当然としても、みんな僕がちゃんと走れることは判ってくれたはずだだよ。できればいい結果を残してシーズンを終えたいね。
Q.来年はどうなりそうですか?
セナ:まだ、はっきりしたことは決まっていないんだ。できればチームに残りたいし、そのために頑張ってる。はやく結論が出るといいんだけどね。
Q.前回はグリッド後方から見事なレースをしましたが、満足のいく内容でしたか?
ルーベンス・バリチェロ(以下、バリチェロ):すごく満足してるよ。エンジンのことで、チームといろいろやり取りがあったしね。コスワースが工場に送り返してチェックしたんだけど、そうなるとかなり使い込んだ金曜日用のエンジンしかなくなってしまうんだ。いずれにしても、分解する必要があったんだから、現場でFIA(国際自動車連盟)の立会いを入れて分解したよ。小さな問題だったから、それで十分だったんだ。ぺナルティでグリッドの後ろからスタートすることになったけど、新品のエンジンを使っているようなものなのだから、快調だったよ。ポイントには届かなかったけど、どんどん順位を上げていくのは痛快だったね。
Q 今回はあなたにとって重要なレースと思いますが?
バリチェロ:もちろん。インテルラゴスへやって来ると、いつも胸が高鳴るんだ。戦闘力の高いマシンに乗っていないのは残念だけど、なんとかポイントを取れるように頑張るつもりだよ。
Q.来年はどうなりそうですか?
バリチェロ:19年もやって来たけど、できればまだ続けたいね。ブルーノは1年半で、未来がある。僕の方はそうなるか判らないけど、どこか走らせてくれるチームがあることを祈ってるよ。
Q.アブダブでは、改めて実力を証明したと思いますが?
バリチェロ:そのとおりだね。でも、みんなもともと、今の成績で僕を判断してはいないと思う。ちゃんといろいろな条件を考慮してくれているはずさ。それが来年いつながるといいんだけどね。
Q.初めてのサーキットですが、もう下見はしましたか?
ダニエル・リカルド(以下、リカルド):去年、リザーブ・ドライバーとしてやってきた時にコースを歩いたし、シミュレーターにも乗ったから、初めてだけど準備はできてるよ。ここは1周が長くないから、あまり時間をかけずに憶えられるだろうね。レースが楽しみだよ。みんなそうだろうけど、僕もいい結果で最後を締め括って、いいクリスマスを迎えたいんだ。
Q.この半年をふり返って、どう思いますか?
リカルド:悪くはなかったんじゃないかな。最初は大変だったけど、いい内容のレースがあったし、予選もそうだった。ブルーノがいったように、シーズン半ばから合流するというのは、楽なことではないんだ。100%の状態で戦えることは、まずないだろうね。でも、ポテンシャルがあることは示せたと思ってる。経験を積めば、もっと安定していいレースができるだろうね。
Q.先のことは判っていますか?
リカルド:いや、来年のことも、まだはっきりしない状態なんだ。とにかく、このレースでできるだけのことをするのが先決だろうね。それで、(レッドブル・ドライバー・プログラム/ヘルムート・)マルコ博士を始めとするレッドブルの人たちが認めてくれれば、道は開けるはずだよ。
Q.ここにはいろいろな思い出がありますね? 初めてポイントを獲ったのも、タイトル獲得を決めたのもインテルラゴスでした。
ジェンソン・バトン(以下、バトン):いい思い出ばかりだから、また戻ってこられて嬉しいよ。なかでも忘れられないのは2009年だね。初ポイントも、もちろん嬉しかったけど、タイトル獲得とは比べものにならないよ。最終戦を待たずにここで王座を確定できて、本当によかったよ。すべてが順調というわけではなくて、予選はひどかったんだけど、決勝では立ち直っていい走りができたんだ。今年も、おなじようにいい思い出を持って帰りたいね。インテルラゴスの表彰台には、まだ一回しか立っていないから、ぜひもうもう一度立ちたいよ。
Q.表彰台に立った時も、予選は14番手でしたね?
バトン:この6年間、ここの予選では14位より上にいったことがないんだ。たぶん今年は、もっと前からスタートできるはずさ。
Q.もう来年のことを考えていると思いますが、やはり地元のレースは重要でしょう?
フェリペ・マッサ(以下、マッサ):当然だよ。ブラジルが最終戦になると、来年のことなんて気にしていられないんだ。地元のレースなんだから、ここでの成績が大事なのは言うまでもないよね。もちろん、全力で戦うよ。サンパウロではこれまでに2勝してるけど、今回も好結果を残したいね。来シーズンの巻き返しについては、日曜のレースが終わったあとに考えればいいことだから。
Q.2勝した以外に、3年連続のポール・ポジションもありました。得意なサーキットと見ていいでしょうね?
マッサ:始めてレースをしたのがここだったんだ。最初は、フェンスの向こう側にあるカート・コースだけどね。16歳の時には、こちら側でデビューレースを戦ったんだ。アイルトン(・セナ)やネルソン(・ピケ)を、見に来て憧れたのもここだよ。特別な思い入れがあるのは当然だよ。ブラジル人ドライバーは、みんなそうだと思うよ。
Q.あなたも、ここにはたくさん思い出があるでしょう?
ミハエル・シューマッハ(以下、シューマッハ):長いことやってるから、もちろんいろいろなことがあったよ。2006年はいったん引退する前のラストレースだったんだ。タイヤがパンクして、そのままリタイヤしてしまおうかとも思ったんだけど、考え直してコースに戻ったことで、忘れられない結果をのこすことができたんだ。
Q.表彰台にもずいぶん立ちましたね? 4勝した以外に、3位内に入ったレースが6回もあります。
シューマッハ:そう。ここではいつも頑張ったよ。すごく走り甲斐のあるサーキットだね。それに、マシンとの相性がいいことも多かったんだ。
Q.今年も、次第にペースが上がってきたようですが?
シューマッハ:たしかに後半戦は、だんだんいい走りができるようになってきたよ。マシンへの理解が深まって、セッティングの面でも仕上がりが安定してきたということだろうね。