山本左近 レース後会見全録–ベルギーGP
◆1周目に13番手!!
—-どんなレースを?
山本左近(以下、左近):スタートはすごくよくて、ポジション取りもよくて、1コーナーをうまく抜けることができて。抜けたあとは、トロロッソのクルマとサイド・バイ・サイドで”オー・ルージュ”、ダウンヒルと抜けていって、うまく前に出ることができました。
結局、一周目は13番手で(ストレートに)帰ってくることができて、いいポジションで、レースを始めることができました。雨は、もう降ってきてましたね。
ただ、雨で、”オー・ルージュ”のトップで足をすくわれて、スピンしてしまって。それは何とかリカバリーできたんで、走りつづけることができたんですけど。
—-スピンは、どういう状態で?
左近:“オー・ルージュ”登って、その先で・・・。壁にぶつかる可能性もあったんですけど、ラッキーに(スピンのあとも)そのまま、前を向いて、レースをつづけることができたんで。
そのときに、オプション・タイヤのフロントに、フラットスポットをつくってしまって、その後のペースが伸びなくて・・・。(フラットスポットのせいで)バイブレーションがひどかったんです。でも、何とかティモ・グロックを抑えるような走りができて、すごくいいバトルができました。
でも、タイヤにフラットスポットがあると、グレイニングもどんどん進んでいったし。ファースト・スティントの後半は、グロックに、最後、抜かれてしまいましたが、プライムに交換してからは、バイブレーションはなかったので、状況はよくなりました。
そのまま、残りの約30周くらいをプッシュして、ロータスやヴァージンよりも速いタイムをベストでは出してるので、(クルマは)コンペティティブな状態で、もっといい結果を残せた可能性もあったと思うんですけど。
でも、こんな”ミックスな”状態で、最後まで走りきって、結果を残せたことに関しては、すごくいいピット作業をしてくれたチームに感謝しているし、ぼく自身、こういうレースを続けることで、一個一個がいまはすごい大切なので、次につながるレースができたという意味では、すごく嬉しいですね。
◆レース中の雨、すぐにウエットタイヤを履くというギャンブルに出たが?
—-木曜日の会見のコメント通りに展開している?
左近:うーん、もっといい方に動いてほしいんですけど(笑)。でも、結果として、今日のレースも、リタイヤは4台だけ。レースしてるときは、止まったクルマはもっと多かったような気がしたんですけど。
最後、雨が降ってきて、ぼくたちは(インターミディエイトではなく)ウエット・タイヤを選択して──これはもう、ギャンブルだったんですけど。もし、大雨が降ってきた場合に、前との40秒のギャップを縮めるにはそれ(ウエットの選択)しかなかったんで、そうしたんですけど。
でも、3〜4周、路面が乾いた状態のところをウエットタイヤで走らなければいけなかったから、タイヤにとっては、すごくダメージが大きくて・・・。その後の(路面の)ウエットも、走りにくい状態でしたね。
最後に、タイミング悪くセーフティカーが入ってしまったので、まるまる1ラップ失うことになってしまって。最後は、ヴァージンとの差ができる結果になってしまって、残念ですね。
—-でも、テールエンダーのはずのチームが、他チームとバトルできていた。
左近:そうですね、そこは、これだけタイムが接近した状態でレースできるサーキットは、ぼくが(イスパニアに)乗り始めてから、初めてでしたから。ホッケンハイムは、それに近かったんですけど、イギリスと違うクルマとエンジニアだったし、メカニカル・トラブルがあったりで。そういう意味では、ここでは、ティモ・グロックとも、コース上でのバトルが、実質、できていたので、久しぶりに、ちゃんとしたレースができたなという感じでした。
—-モンツァについては?
左近:モンツァに関しては、どんなウイングを準備できるか、まだわからないんですけど。
—-ここでよかったということは、似ていると言われる鈴鹿でも?
左近:うーん、鈴鹿は、もう少し、ダウンフォースが要るかなという感じですね。鈴鹿は、ヘアピンからの立ち上がりや、スプーンを抜けた後の直線もありますけど、第一セクターのS字とかコーナー部分ではダウンフォースが効いてくるので。シルバーストンに近いのかなという感じなので。そういう意味では、(鈴鹿は)むずかしいレースになるだろうという予想ですね。
でも、ここでは、次につながるレースができたと思ってます。