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トルコGP 金曜記者会見 ロス・ブロウン(メルセデスGP代表)

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ロス・ブロウン(メルセデスGP代表)

Q.来年はアメリカでレースが開催されることになりました。どんな影響があると思いますか?
ロス・ブロウン(以下、ブロウン)
アメリカGPを実現してくれたバーニー(・エクレストン)の努力には頭が下る。ビジネスとしても、あの国にF1のファンを定着させるという意味でも、重要なことだと思う。

Q.ダブル・ディフューザーとFダクトを使用しないという合意ができましたが、他にも禁止の対象になるものがあるのでしょうか?
ブロウン: どんな方向に技術が進んでゆくか判らないのだから、何が禁止されるかも予測できない。放っておけば毎年1〜2秒はタイムが上るのだから、スピードを抑えようとする動きがあるのは当然だろう。もちろん、技術者としては、そういう制約の中で進歩の可能性を探るわけだ。来年の見通しはたいへん興味深いものだが、他のチームの反応を見てからでないと、あまり多くは言えない。

Q.スペアマシンや新しいタイヤの供給元などについて、あれこれ取り沙汰されていますが、テストが制限されている状況で、どう対処するのでしょう?テストの回数とタイヤの種類の兼ね合いもあると思いますが。
ブロウン: 経済的な問題も、現在のF1チームにとっては非常に重要だ。メルセデスが自らのチームを組織したのは、将来にわたってコストが抑制され、金に明かした競争にはならないという判断からだ。そういう争いになることは、望ましくない。理想は、F1がモータースポーツの頂点でありながら、抑制されたエンジニアの戦いになるというものだ。他とわずかに違った方向でアイデアを出す者が優位に立つ。そういう方向で、レギュレーションも定められるべきだろう。タイヤについては、明らかに特別なテストが必要だろう。新しいタイヤを評価し、管理する必要があるからだ。しかし、独立したテストチームを組織するというようなことにはならない。テストを増やすにしても、そのために人員を増強しなければならないというような形は望ましくない。ただでさえ、レースが多くてたいへんなので、これは重要なことだ。来年は20レースになり、それ自体は素晴らしいことだと思うが、プレッシャーも大きいだろう。人やチームのマネージメントがただでさえたいへんになるのだから、独立したテストチームを作ることなどあり得ない。基本的には、これまでいい方向へ進んでいると思うので、細かい調整はしても、本質的なところを変えるべきではないと思う。

Q.まずFダクトについて、今日の結果に満足していますか?そしてレースに使うのでしょうか? それと、ニコ・ロズベルグはバルセロナで新しいパーツに苦労していましたが、その問題は解決したのでしょうか?

ブロウン: Fダクトは開発中で、今も言ったようにテストが制限されているため、いっそう難しくなっている。マクラーレンが冬の間に作業を済ませたのは頭のいいやり方で、後を追う者は苦労するだろう。というわけで、Fダクトについては、まだ満足のできる状態になるとは言えず、これからもレースごとに少しずつ改良を加えてゆくことになる。ニコのことは、バルセロナで何があったのか、実はよく判らない。今回もホイールベースの長いマシンに乗っているが、ほぼ満足しているようだ。コースによって合うことも合わないこともあり、バルセロナで不調だった理由にはっきりした答えは出ないだろう。

Q.先ほどコストのことが話題になりましたが、レースの数が年間20戦にも増え、やがては24戦になるとも言われています。開催数が増えることとコスト削減の要請は矛盾しないのでしょうか?

ブロウン: レースの数が増えるのに合わせて、チームへの報酬も上るという約束がバーニーとの間にできている。彼を相手に交渉するのはたいへんだが、報酬の増額分がコストを上回るようにしなければならない。いずれにせよレースの数が増えるのはいいことだ。マネージメントに気をつかうことは事実だが、F1界全体にとって、より多くのレースが行われるのはプラスだし、私たちも100パーセント支持する。使用するエンジンやブレーキやいろいろなパーツの数は増えるし、ホテルの手配などもあるが、それは付随的なもので、最もお金のかかるところは、開幕までに済んでいる。

Q.実際に20戦以上の開催を希望している人がいるのでしょうか?
ブロウン: それは知らないが、増加には段階がある。ある線を超えると、NASCARのように複数のクルーが必要になり、それはコストアップにつながる。どうなるにせよ、しっかり管理できる範囲内に留めなければならないだろう。

Q.来年も同じドライバーズ・ラインナップで戦うつもりですか?

ブロウン: そうしたいと思っている。何か私が知らない話でもあるのかな? 少なくとも私は今のままでいく考えだ。変えなければならない理由はないだろう。私たちはドライバーの働きに満足しているし、ドライバーの側も楽しく走っているから問題ない。

Q.モナコの最終ラップが起ったシューマッハとアロンソのオーバーテイク問題について感想を効かせて下さい。
ブロウン: 規則をどう解釈するかということだ。私たちのものと、チャーリー(・ホワイティング/FIA技術責任者)や競技委員会の考えは違っていた。私たちはマイケル(シューマッハの愛称)に全力で走るように言い、ステファノはフェルナンド(・アロンソ)に大人しくしているよう指示した。フェルナンドはじっとしていて、ミハエルは攻勢に出た。指示に従っただけだから、フェルナンドに落ち度はない。一方、ミハエルがあれでレースを台無しにしてしまったのは不当だと思う。ああいう場合の規則を見直す必要があるだろう。FIAと話し合って、よりよい方法を考えるべきだ。
ドメニカリ: ロスの言うとおりで、つけ加えることはない。

Q.マシンの面で、将来的にレース内容をより充実させる方法は考えられますか?
ブロウン: FIAとFOTA(F1の前チーム)は共同でオーバーテイクの機会がどうすれば増えるか研究している。サーキットのレイアウトも重要で、場所によって追越しが多かったり少なかったりするのが判るだろう。レースの進め方も関係している。今は燃料を積む量も関係なく、2日間かけて最速のマシンがグリッドの前に並ばせるようなシステムになっている。マシンももちろん大きな要素のひとつだ。実際、他のマシンを追って問題なく
走ることができるような工夫をしている。他にも考えられる部門があるだろう。ただ、何事もやりすぎないことだ。F1ならではの精神や遺伝子が失われてはならない。たとえば私は90点も入るバスケットボールよりも、1〜2点で勝負がつくサッカーの方が好きだ。F1の場合、1レースで1〜2回、すばらしい追越しの場面があれば十分だと思っている。とはいえ、ちゃんとした理由があれば、レギュレーションの変更を誰もが受け入れるだろう。

Q.新しいタイヤを導入するまでの時間が限られていることから、各チームのエンジニアがあまりにも保守的になりすぎるという可能性はないのでしょうか?
ブロウン: もう少し早ければよかったけれど、経済状況がやや上向いてきたこともあって、今になったわけだ。さいわいF1界には、撤退と同時にタイヤメーカーを離れ、チームに加わった人材がたくさんいる。私たちのところにはミシュラン出身のエンジニアがいるし、ミシュランにはブリヂストンからやってきた技術者が加わっている。他のチームも似たような状況だろう。たしかに、始めのうちは保守的なやり方をするチームが多いかもしれない。どんなコンパウンドを選ぶかなど、考慮しなければならない材料がたくさんあるからだ。できれば思い切ったコンパウンドの選択をしたいが、ひょっとしたらゴールまで保たないかもしれない。それが難しいところだ。逆に、新しいタイヤメーカーを適切にサポートすることで、いい結果が得られる可能性もある。

【翻訳:Shigehiro Kondo】
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