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イスパニア・レーシング HRT

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左から、チーム代表のC.コレリス、K..チャンドック、デザイナーのJ.P.ダラーラ、一番右がエースドライバーのB.セナ

イスパニア・レーシング HRT
「カンポス」から「イスパニア・レーシングF1チーム(HRT)」に名称が改まったが、金の出所が変わっただけで、実態は変わらない。経営の実権がエイドリアン・カンポスから、不動産投資業を営むホセ・ラモン・カラバンテに移っただけだ。シャシーの設計・開発・製造を請け負うのはイタリアの名門ダラーラであることに変わりはなく、滞っていた支払いを、カンポスに代わってカラバンテが済ませたに過ぎない。

そのマシンは2009年のトレンドをそつなく取り込んでいる。というより、まるっきり2009年序盤のレッドブルRB5だ。いくら多くのカテゴリーでシャシーを開発した経験があるといえども、ダラーラに近年のF1を戦った経験はない。となれば、見よう見まねで速そうなマシンを作るのが近道。イチから作るには時間がかかる。コピーを始めたのがシーズンの初めだったので、出来上がった頃には1年遅れ、つまり、進化の早いF1では時代遅れのマシンが出来上がるという寸法。しかも、テストはできずにぶっつけ本番。パフォーマンスのほどは推して知るべし、である。

フロントウィングには一応スリットの入ったカスケード・ウィングが取り付けられているけれども、翼端板の作りは甘く、まだまだな感じを醸し出している。ハイノーズだけれども先端が細いのは、レッドブルの初期型を参考にしたからだろう。フロント・サスペンションのレイアウト、とくに、トラックロッドをアッパーアームと抱き合わせにせず、独立して配置したところまで、RB5にそっくりだ。Vノーズをコピーしただけでなく、モノコック底面のラウンドした形状までコピーしたのは正解。おかげで、ロワーウィッシュボーンを長く設計することができ、ジオメトリーは健全になる。ただし、本来の目的である空力上のメリットを生かし切れているかどうかは不透明だ。

階段状の切り欠きをあしらったバージボードや、ミラーの支持を兼ねたポッドパネル、切り込みの深いサイドポッドの造形もRB5に範をとったものだろう。サイドポッドは後方に向かってなだらかに傾斜していくが、RB5ほどには極端に低くなっていない。リヤサスペンションはコンベンショナルなプッシュロッド式だ。

コスワース・エンジン搭載車のウィリアムズ、ロータス、ヴァージンはいずれもエキゾースト・パイプ出口が車両外寄りにある。これはエンジン・コンストラクター側の制約条件だとばかり思い込んでいたが、HRTは中央寄りに出口がある。これはナゾ。唯一のオリジナリティと言えるかもしれない。

【STINGER / Text by Kota Sera(世良耕太)】
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