山本左近、HRT契約会見全録(1/5)
中国GPの金曜日、イスパニア・レーシングから、「土曜日の朝、日本人メディア向けの朝食会を開く」という突然のリリースが届いた。そして土曜日朝、”山本左近との契約”がリリースされ、ピットガレージでの撮影と、チームスイートで会見が行なわれた。その全録をお届けする。
◆金曜日のフリー走行では、ぼくが走る!
左近 今回、HRT・F1チーム/イスパニア・レーシングと、テスト・ドライバー兼レース・リザーブ・ドライバーとして契約を結ぶことになりました。
—-契約に至った経緯は?
左近 ごく最近、代表(コリン・コレリスチーム代表)の方から(コンタクトがあり)、チームとして、チームも新しいので、ドライバーも新しくということで、経験のあるドライバーをほしい、と。
とくに、代表のコリン・コレスとも長い付き合いで、彼と「スパイカー」のときも一緒に仕事してますし、また、ぼくが「スーパーアグリ」での経験があることも知っていて──。
今回はほんとに、お互いにタイミングよく、お話をいただいたので、契約に至ることができたと思ってます。
—-話が来たのは、いつ頃?
左近 F1が開幕する前後なので、三週間というか一ヵ月くらい前のことですね。
—-サード・ドライバーとはいえ、テストはシーズン中は禁止だし、クルマに乗れる機会というのは?
左近 はい、そうですね。でも、金曜日に乗れる機会というのは、基本的に、あります。
—-すると、次回の金曜日から?
左近 バルセロナから、金曜日には、基本的に(ぼくが)乗る話にはなってるんですけど、毎戦かどうかは、まだわからないですね。その状況を見て、という感じなんですけど。
—-契約は、今シーズン通してというもの?
左近 そうですね。金曜日に走ることによって、チームに、またエンジニアに対して、いろんなデータを渡す。それがぼくの、いまの段階での一番重要な仕事になると思います。
—-本人としても、F1に乗れるのは嬉しいし?
左近 そうですね、やっぱり、こうやって、また”F1の世界”に戻ってきて、また闘えるというのは、すごく嬉しく思いますし。
また、ぼくにとっては、スペインのチームというのは、ぼく自身がバルセロナにずっと長く住んでいるんで、そういう意味では、ものすごく親しみもあるし、(スペインは)日本の次に、自分の大事な故郷のような感じがしますので、(HRTチームへの参画は)すごく、誇りに思いますね。
—-具体的には、金曜日の午前中のフリー走行1に乗ると思いますが?
左近 そうですね。
—-どっちのクルマに乗る?
左近 それはまだ・・・。たぶん、レースごとに(乗るクルマが)変わったりということもありますし、そのときのクルマの状況というのは、毎戦、変わってくると思うので、はっきりと、どっちのクルマという風に決まっているわけではないです。
(2/5につづく)