[INDY] 第11戦 エドモントン 予選
ウィル・パワーが今季6回目、2年連続のポール・ポジション獲得。武藤英紀は11番手、佐藤琢磨は13番手。
2010年のIZODインディカー・シリーズはシーズン中盤にロードレース5連戦をスケジュールしているが、その2、3戦目はカナダでの2連戦である。第1戦はカナダ最大の都市であるトロント、第2戦はカナダで2番目に人口の多いアルバータ州エドモントンが舞台となる。今年で3回目の開催を迎えるエドモントンでのレースは、ダウンタウンの空港を使ったコースで行われる。高速コーナーが連続するコースでは、スリリングなハイスピードバトルが展開される。
走行初日にはプラクティス・セッションが2回あり、2日目の土曜日は3回目のプラクティスと、3段階で争われる予選が行われ、ウィル・パワー(Team Penske)が1分00秒7126というすばらしいラップタイムで今季6回目、エドモントンでの2年連続ポール・ポジション獲得を成し遂げた。惜しくも2 番手となったのは、パワーのチームメートであるエリオ・カストロネベス。2人の差はわずか0.0765秒だった。
フロントローはTeam Penskeが独占したが、スコット・ディクソンが3番手、ダリオ・フランキッティが4番手と、Chip Ganassi Racingのチャンピオンコンビはグリッド2列目から逆転優勝を狙う。予選5番手はライアン・ブリスコー(Team Penske)、予選6番手は今季初めて予選のファイナルステージへと進出したE.J.ヴィソ(KV Racing Technology)だった。
武藤英紀(Newman/Haas Racing)は、走行初日にはグリップ不足に苦しんでいたが、予選日のプラクティスでスピードアップ。予選の第2ステージへと進出し、11番手となった。今シーズンのロードコース自己ベストタイの成績だ。
その一方で佐藤琢磨(KV Racing Technology)は、走行初日に5番手につける滑り出しのよさを見せていながら、予選第2ステージへの進出を果たせなかった。第1ステージで組み入れられたグループにTeam Penskeのドライバー3人が入るなど、明らかに強豪が多く存在したことも影響し、7番手となって予選第1ステージでの敗退となったのだ。佐藤の明日のスターティンググリッドは13番手と決まった。
武藤英紀(11番手)
「昨日から今日に向けてセットアップを大きく変更し、プラクティス3回目の路面に多くのドライバーたちが苦しむ中、我々はよいフィーリングをつかむことができました。そこからは大きなセッティング変更をしないで予選に臨んだのですが、ハードとソフト、2種類あるタイヤの差が大きく、タイムを出せるソフトに合ったセッティングを思った通りによくすることができませんでした。予選の第2ステージでソフトの2セット目を投入したのですが、小さく変更したセッティングが自分たちの考えとは逆の効果を発揮し、タイムを縮めることはできませんでした。しかし、その最後のセッティングは決勝レースに適したものだったと思うので、明日のレースを楽しみにしています」。
佐藤琢磨(13番手)
「非常に悔しい結果です。暑くなった予選を走り出してみると、ハードコンパウンドのプライマリータイヤでの感触がよくありませんでした。ソフトコンパウンドのオプショナルタイヤにスイッチする際にセットアップも変更し、大部分のリカバーはできました。第2ステージに進めていたら、路面もよくなっていましたし、もっとラップタイムを縮めることができたと思います。精一杯、やれることはやりました。しかし、コンマ1秒届きませんでした。すごく残念です。周りに比べ、伸びがあと少しだけ足りませんでした」。
順位 No. ドライバー チーム タイム
1 12 ウィル・パワー Team Penske 01:00.7126
2 3 エリオ・カストロネベス Team Penske 01:00.7891
3 9 スコット・ディクソン Chip Ganassi Racing 01:01.2395
4 10 ダリオ・フランキッティ Chip Ganassi Racing 01:01.2481
5 6 ライアン・ブリスコー Team Penske 01:01.3799
11 06 武藤英紀 Newman/Haas Racing 01:02.1935
13 5 佐藤琢磨 KV Racing Technology 01:01.9181