[INDY] 第17戦 マイアミ 決勝
ダリオ・フランキッティが逆転で3度目のシリーズチャンピオンに輝く。スコット・ディクソンが優勝、佐藤琢磨は18位、武藤英紀は20位でフィニッシュ。
IZODインディカー・シリーズは、2010年もチャンピオン争いが最終戦までもつれ込んだ。今年のタイトル候補は2人。ポイントリーダーのウィル・パワー(Team Penske)と、ポイント2位のダリオ・フランキッティ(Chip Ganassi Racing)だった。
快晴の下、過ごしやすいコンディションでスタートが切られたレースは、フランキッティのリードで始まった。レース序盤は彼のチームメートのスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)が2番グリッドスタートから背後を守っていた。ところが、予選8位だったトニー・カナーン(Andretti Autosport)、予選4位だったライアン・ブリスコー(Team Penske)がディクソンをパスし、フランキッティからトップの座を奪い取ろうと迫った。
2人のライバルが激しくアタックを仕掛けたが、フランキッティのマシンは絶好調で、チームメートの援護を失ってもトップを守り続けた。彼らによる休みない攻撃を完全に封じ込めたフランキッティは、118周目にこのレースでの最多リードラップ獲得を決定し、ボーナス2点を追加した。
パワーは135周目のターン4で壁にマシン右側をヒットさせてしまった。ピットに戻るとリアサスペンションのアームが曲がっていることが判明し、その修理で5 周以上をロス。順位も大きく下がった。
レースのリスタートが切られる前、パワーはマシンに異常を感じて再びピットイン。ここでフロントサスペンションにもダメージが発見されたことから、彼の最終戦は25位でのリタイアという残念な結果となった。
一方でChip Ganassi Racingはディクソンにギャンブル的な作戦を採らせた。そして、これが見事に的中した。ディクソンは174周目にトップに立つと、燃費をセーブしながらスピードを保ち、今シーズン3勝目へと逃げきった。
すさまじい2位争いを制し、ディクソンの後ろでゴールしたのはダニカ・パトリック(Andretti Autosport)で、3位はカナーン。Team Penskeはブリスコーが4位、エリオ・カストロネベスが5位と、最終戦は完敗に終わった。
フランキッティは慎重にゴールを目差し、8位でチェッカーフラッグを受けた。これでインディカー・タイトルを獲得するのは3度目。さらに、最終戦での逆転タイトル獲得は2009年に続いて2年連続となる。同時に、Chip Ganassi Racingはインディカー・シリーズタイトルの3連覇を達成した。
決勝
順位 No. ドライバー チーム タイム
1 9 スコット・ディクソン Chip Ganassi Racing 01:52:08.5580
2 7 ダニカ・パトリック Andretti Autosport +2.7587
3 11 トニー・カナーン Andretti Autosport +2.7698
4 6 ライアン・ブリスコー Team Penske +3.7827
5 3 エリオ・カストロネベス Team Penske +5.3324
18 5 佐藤琢磨 KV Racing Technology +15.2626
20 06 武藤英紀 Newman/Haas Racing +11.4776