◆N.フルケンべルグがレースをかきまわす?! その2
◆典型的なドイツ人
タイトル争いは、現在、フェルナンド・アロンソが231ポイント、マーク・ウェバーが220ポイント、ルイス・ハミルトンが210ポイント、セバスチャン・フェッテルが206ポイント、ジェンソン・バトンが189ポイント。予選結果から、バトンは脱落したかに見える。
スタートすれば、さらにレースがドライなら、マシン・ポテンシャルとしてウィリアムズはすぐに順位を落すはずだ。しかし、忘れてはならないのが、ニコ・フルケンべルグというドライバーの”性能”である。間違っても、”お先にどうぞ”とは言わないドイツ人。どんな手を使っても追い越しを阻止しようとする。これを、予選2位のフェッテルが我慢できるかどうか。
フルケンべルグにイラついてタイヤを浪費するフェッテルを、後方からウェバーとアロンソが、「もっとやれ」と内心思いつつレースが進む?
その逆の展開もあり得る。スタートを含めてフェッテルがうまくフルケンべルグをパスしたとしよう。今度は、ウェバーとアロンソが黙っているわけにはいかなくなる。
フルケンべルグに手こずっている間に、フェッテルが逃げてレースを楽に進められるとなると、面倒だ。早く料理したいが一筋縄ではいかない。そうなると、元々数周するとタレてくるスーパーソフトに負担がかかる。
初のポール・ポジションで眠れない夜を過ごすかもしれないフルケンべルグは、本人が意識するかしないかに関係なく、タイトル争いのカギを握ることになりそうだ
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[STINGER] / 山口正己