ロバート・クビツァのマリーナ・ベイ・サーキット紹介
ルノー・F1・チームのロバート・クビツァが、シンガポールGP攻略のポイントを伝授する。
◆ロバートクビツァ
「シンガポールはあらゆる面から見て、シーズン中でも最もタフな週末の一つなんだ。夜にドライブして、深夜にミーティングをする。だから、仕事をする時間はかなり変だし、時間の感覚は完全に狂ってるよ」。
「昨年、いつもと違うスケジュールに合わせるために僕が採ったアプローチは、午前4時頃にベッドに入るようにしたんだ。それで、大体午後の3時か4時くらいに起きるんだけど、そうすると、普段とは違う生活習慣の影響をあまり受けないんだ。多分、トラックにいるときはアドレナリンと集中力のせいで影響はないんだけど、レースの週末が終わった後は、少し変な感じがする」。
「シンガポールのサーキットは長いストレートがなくて、かなりの数のコーナーがあるから、特に体力的に厳しいサーキットだと思う。それに、低速のトラックだから、レースは長いんだ。大体1時間50分は走ってるよ。これは本当にタフだね。それに、コーナーから次のコーナーまでが、続けざまにかなりバンピーなんだ。ターン5からターン7へ向う長いストレートがあっても、そこにもバンプが多いから、ステアリングをしっかりホールドしておかなければならないんだ」。
「このストレートの終わりのターン7の進入は、おそらくオーバーテイクするにはベストな場所なんだ。ターン5のアウトから上手く走り抜ける必要があるけどね。問題は、オフラインにはかなりバンプがあって、マシンが簡単にバランスを失ってなってしまうんだ。去年のバンプはマシだったけれど、一番重要な問題は、ストリート・サーキットのオフラインは、とにかくグリップが低いということなんだ。マシンは、週末通してブレーキング・ポイントが多いトラックを走らなければならないし、オーバーテイクをしようとオフラインに行くと、路面のラバーが少ないうえ、ダスティだからね。だから、とにかくトリッキーなんだ」。
「ターン10のシケインは、あらゆる点で変わったコーナーだけど、すごいコーナーでもあるんだ。ここは、かなりタイトだから、小さなミスが命取りになる。縁石が高いからね。いくつかのマシンが縁石を刈り込んで、空中に放り出されるのを見てきたから。特に僕たちが最初にレースをした年にね。簡単に間違った方向に行くし、ミスの代償はすごく高くつくから、今は皆、少し安全なマージンをこのコーナーでは持っていると思う」。
「最終コーナーは、このレイアウトで最もトリッキーな部分の一つなんだ。だけど、そこにはとても広いランオフエリアがあるから助かるよ。コーナーはかなり長いけど、実際のエイペックスはかなり短いんだ。アンダーステアが出ているときは、トラックをワイドに使ったほうが良いけれど、出口の縁石は少しバンピーだから、簡単にマシンのコントロールを失ってしまうんだ」。