ピレリがポールリカールでウェット・タイヤをテスト
F1復帰を間近に控えたピレリ・タイヤは、南フランスのポール・リカール・サーキットで2日間のテストをおこなった。強い雨とはあまり縁のない南仏だが、ピレリはウェット・タイヤのテストを順調にこなした。
ポール・リカールは最新のスプリンクラー施設を備え、さまざまな程度のウェット・コンディションを人工的に再現することができる。
2日間のテストで、ペドロ・デ・ラ・ロサはトヨタTF109を駆って826kmを走破した。その内訳は月曜が294km、火曜が532kmとなっている。目的は、ウェットとインターミディエイト(ドライとウェットの中間のタイヤ)という2種類の雨用タイヤを改善することだ。
2種類とも、10月はじめにバレンシアでテストされ、その後改良を加えられてポール・リカール持ち込まれた。今回の走行により、新しいウェットおよびインターミディエーイト・タイヤに関する多くのデータを収集することが可能となった。
英国出身のベン・ヘンリーが、これと並行してGP2用のウェット・タイヤをテストしている。GP2ではインターミディエイトの使用が認められていないため、こちらは幅広く濡れた路面に対応できるものでなければならない。レイン・タイヤの開発は今後も続けられるが、ヨーロッパでのテスト・プログラムはこれで終了し、次回は11月19〜20日にかけて、アブダビで初めて実戦チームと協力した本格的なF1用タイヤのテストがおこなわれる。
ピレリはアブダビにプライム、オプションという2種類のスリック・タイヤを持ち込む。それぞれが8セットずつ、12台のF1マシンに供給される予定なので、合計500本近くが中東へ運ばれることになる。
【Shigehiro Kondo】