ティルケ、ドイツに風力パークを設立
サーキット・デザインで有名なヘルマン・ティルケのティルケGMBHと風力発電の先駆者として知られるビル・バルツのヴィントライヒAGは、ドイツの北に海上風力発電所を建設することで合意した。両社は今後15年間に20ヶ所以上の施設を建設する計画だ。
先週末に行なわれたニュルブルグリンクのドイツGPを訪れ、ティルケと契約を交したビル・ブルツは、こう語っている。「ティルケは、公の場で、巨額のプロジェクトを立案、管理する豊富な経験を積んでいる。限られた時間の中で大規模な工事を成し遂げるその手腕は、私たちの計画にうってつけだ」。
ヴィントライヒAGは、北海の風力発電で35パーセントのシェアを持つが、ティルケが手がけた現行のF1サーキットを占める占有率もおなじく35パーセント。今年開催される19戦の内、7ヵ所はティルケの手によるもので、ユニークなレイアウトで知られるアブダビのヤス・マリーナ・サーキットもそのひとつだ。
両社はヴィントライヒが北海で手がけるふたつ目の風力発電所、MEG1を共同開発する。ティルケは、そのマネージメントを担当し、海上に風力発電施設を建設する新しいレベルの手法を打ち出す構えだ。
この提携について、ヘルマン・ティルケは次のように述べている。「10億ユーロ規模の風力発電所をすくなくとも年間1ヵ所のペースで建設する今回の計画は、きわめて興味深いマシンのだ。ドイツ政府が2022年までに原子力発電所を全廃する方針を打ち出したことで、再生可能エネルギーの開発は画期的に前進するだろう。ドイツ北部の海上風力発電をリードするヴィントライヒAGに、私たちは持てる知識と経験をすべて傾けて協力する。大規模な施設を立案、建設することが私たちの専門であり、ヴィントライヒAGの期待にじゅうぶん応えられると自負している」。
ティルケとバルツはそれぞれの分野で30年以上の経験を積んできた。バルツは熱心なモータースポーツ愛好家でもあり、ポルシェ・モービル1・スーパーカップに参戦するチーム・アブダビや、MotoGP世界選手権にステファン・ブラードルを参戦させているフィースマン・キーファー・レーシングを支援している。