シューマッハの家族の祈り
2012年鈴鹿で、引退を発表したミハエル・シューマッハ(中央)。帝王の復帰をみんなが待っている。
昨年暮にスキーの事故で意識不明の状況が続いているミハエル・シューマッハ。マネージャーのサビーネ・ケームさんから、F1メディア関係者にステイトメントが届いた。
ステイトメントは、ミハエル・シューマッハが怪我の治癒に、家族やケームさんが全幅の信頼を寄せている医療チームとともに、本人が全力で立ち向かっていることを伝えているが、その内容よりも、ミハエル・シューマッハの安否を気づかってすでに3カ月目に入った家族やケーム・マネージャ、周辺の関係者の切なる願いをサビーヌ・マネージャーが代弁していることに心を打たれるものだった。
メールは、「今週末からF1の新たなシーズンが始まり、ミハエル・シューマッハに対する興味が加速すると思います。家族を代表して、ステイとメントをお届けします」というあいさつで始まっている。
以下、「ミハエルの意識が戻ってくれることを信じている。時々、小さいけれど勇気づけられるサインあるけれど、依然大変な状況にある」という書き出しの文章が続いているが、ミハエル・シューマッハとその家族、そして医師団の、シューマッハの回復にすべてのエネルギーを注ぎたい、という切なる祈りが込められていた。
いまはただ、闘っていミハエル・シューマッハにエールを送り、快復を待つばかりである。
[STINGER]山口正己