セナを想うドライバーたち
1994年の5月1日にアイルトン・セナが亡くなって20年。ドライバーやF1関係者が、セナに対する思いをそれぞれF1公式サイトに語った。
■キミ・ライコネン
「セナの死はF1の世界にとってものすごく悲しい瞬間だったんだ。当時はまだ学校に通ってたにしても、あの日のことを覚えてるよ。まだ若かったから彼についてよく覚えてなくても、僕はいつも、彼は偉大なドライバーで、僕を含めて彼に続いたたくさんのドライバーのお手本だったと思ってたよ」。
■ニコ・フルケンベルグ
「アイルトンは僕のアイドルだったし、ほかのたくさんの人たちと同じように、僕も彼の真似をしようとしてた。彼の持つオーラ、このスポーツに対する関わり方、熱心さはすごくユニークなものだった。彼は(F1に対する)関わり方や情熱を次のレベルに押し上げたんだ。彼は史上もっとも偉大なドライバーの一人だよ」。
■バルテリ・ボッタス
「アイルトン・セナのことを思い浮かべるとき、1994年のロスマンズ・カラーのマシンから黄色いヘルメットが覗いているところを思い出すよ。ものすごい才能があるドライバーで、彼はもっとたくさんのことを成し遂げられたはずだったけど、そのキャリアはかなり早く終わってしまった。僕にとって彼はプロフェッショナルで、あとに続いたたくさんのドライバーに方向性を示してくれた。それから彼は、優秀だったとしてももっと努力して、それ以上の才能を引き出すことができることを教えてくれた。彼のおかげでプロ意識が高まったんだ」。
■セバスチャン・フェッテル
「父さんはセナの大ファンだったんだ。僕は1987年生まれだからアイルトンがレースしてた最初の何年かのことは記憶にないんだけど、彼に関する最初の思い出は、彼が1991年に初めて勝ったブラジルGPのときのことだね。チェッカーを受けたあと、彼はクタクタだった。レース中にギヤが利かなくなるし、最後は(あまりの喜びで放心状態だったため)支えられてポディウムに上がっていったんだ。それから僕はほとんどレースを日曜日に見るようになってて、子供の僕にとってはレーシング・ドライバーがアクシデントに遭って亡くなったということを理解するのは難しかった。彼の死はこのスポーツにとって大きな損失だった。残念だけど、僕はアイルトンに接することができなかった。彼はすごいレースをたくさんしてきたんだ。マシンの中でものすごい才能を発揮してたけど、すごい控えめで特別な人物だったみたいだね。彼はマシンの中でもその人柄を活かしていたみたいだし、たぶんそれが彼を強くして、みんなが彼のことをしっかりと記憶に残してる理由なんじゃないかな」。
■フェルナンド・アロンソ
「セナはすべてのドライバーにとってベンチマークになる人物で、彼の世代では最高のドライバーだったと思う。スペインでは今みたいにF1への関心がなかったから、当時はあんまりテレビでF1をやってなかったね。(当時の)僕はカートレーサーとしてどのモータースポーツにも興味があったし、子供のころから彼の名前は僕にとって大きな意味があったんだ」。
■ニコ・ロズベルグ
「アイルトン・セナ、彼は僕らのスポーツの象徴だね。F1のことを思い浮かべるとセナのことを思い出すし、その逆も同じさ。彼は僕らのスポーツを形作った数少ない人物の内の1人で、彼の死は大きな損失だし、悲劇的な事件だったよ」。
■バーニー・エクレストン
「アイルトンは一筋縄ではいかない人物だった。そのために、彼は様々なことでちょっとした意見のぶつかり合いがあったのだと私はいつも感じていた。彼の残した結果は明らかに彼自身を物語っているし、世界中がそれを知っている。友として、彼は私が信頼できるすばらしい人物で、私の家族とも近い存在だった。彼はナイスガイだったよ」。
Photo by Williams F1 / LAT Photographic