モナコに日章旗の快挙!!

初めて日本人としてロイヤルボックス下の表彰台に招かれた久保田選手と、掲揚された日の丸。
5月9日から11日に行なわれた第9回モナコ・ヒストリック・グランプリで、ロイヤルボックス横の国旗掲揚ポール中央に日の丸が掲げられた。
伝統のモナコGPと同じ公道コースで行なわれるヒストリックF1の『9e Grand Prix de Monaco Historique』、1966年から1972年までのF1マシンで競われるセリエE部門で優勝したのは、JPSカラーのロータス72E駆る久保田克昭選手。F1を中心とするヒストリックフォーミュラや、スポーツカーで活躍する日本を代表するジェントルマンレーサーだ。
マシンは、久保田さんが大ファンである故ロニー・ピーターソンが乗っていたそのもののロータス72E。
モナコ・グランプリ・ヒストリックは二年に一度、伝統のモナコGPと同じコース、設備を使用して開催されるモナコ自動車クラブ主催のイベントで、戦前のGPカー、1950年代のスポーツカー、1970年代のF3マシン、そして1978年までのF1マシンなど7つのカテゴリーによって争われる。
10年以上前にモナコ・グランプリ・ヒストリックを観戦した際に、「いつかこのポディウムの頂点に日の丸を掲げたい」という想いを抱いた久保田選手は、以来ヒストリックF1選手権を始めとする様々なカテゴリーに参戦を開始。その目標を達成した。
今回の参戦は、本国Classic Team Lotusワークスの一員として、1973年のF1GPでロニー・ピーターソンがドライブし、4勝を挙げたマシンそのものであるロータス72E/6でエントリー。出走台数が25台のに登ったセリエE部門で、1分35秒173を記録、モナコのGPコースで日本人として初のポールポジションからレースをスタート。
久保田選手は決勝でも、スタートダッシュを決めて首位をキープ。1分35秒980というファステストタイムも記録してトップを独走。終盤の17周目にスタート/フィニッシュ地点付近のストレートで起きたマーチとフェラーリのクラッシュによってレースは中断したが、16周目の順位をもってレース成立となって久保田選手の優勝が決まった。
久保田選手の優勝は、モナコの歴史上初の日本人ウィナーであり、スタートフィニッシュライン沿いに特設されたロイヤルボックスに招かれた初の日本人となった。

喜びの久保田選手とチーム・ロータスの面々。画面向かって左、久保田選手のとなりに立つのは、このマシンの現役時代に活躍した名メカニックのボブ・ダンスさん。
■9e MONACO GRAND PRIX DE HISTOROQUE SERIE E決勝結果
(25台/決勝出走20台/完走16台)
1位 久保田克昭 ロータス72 16周 26分13秒176
2位 ダンカン・デイトン ブラバムBT33 16週 26分18秒400
3位 ロバート・ホール マトラMS120B 16週 26分22秒765
4位 スチュアート・ホール ブラバムBT26 16週 26分43秒129
5位 ローレント・フォルト サーティースTS9B 16週 27分09秒207
6位 ロジャー・ウィルス マーチ701 16週 27分17秒067
ポールポジション:久保田克昭:1分35秒173
ファステストラップ:久保田克昭:1分35秒980
photo by Kozo Fujiwara




