モンテゼモロ、フェラーリ会長を退任
一つの時代が終わろうとしている。
フェラーリは、長年同社の会長を務めたルカ・ディ・モンテゼーモロが同社の会長を辞任することを10日(水)に発表した。
フェラーリが発表したモンテゼモロ会長の声明によると、辞任の理由は、フェラーリの親会社であるフィアット・クライスラー・オートモーティブ・グループがウォール街へ上場するにあたり、フェラーリが重要な役割を担うことになるため、フェラーリの指揮をとるのは、フェラーリの親会社のグループCEO(セルジオ・マルチオネ)がふさわしいと考えたため。
フェラーリは、モンテゼモロ会長の後任は、そのフィアット・クライスラー・オートモーティブ・グループのセルジオ・マルチオネCEOが務める予定だとしている。
モンテゼモロ会長の声明は次のとおり。
■ルカ・ディ・モンテゼモロ会長
「フェラーリは、フィアット・クライスラー・オートモーティブ・グループの来るウォール街への上場に向け、重要な役割を担います。これは我々にとって新たな、そして今までとは異なるフェーズに入ったことを意味し、グループのCEOがフェラーリの指揮をとることがふさわしいと考えます」。
「これはひとつの時代の終焉であり、私は1970年代に過ごしたエンツォ・フェラーリとの時間に加え、素晴らしく忘れがたい23年の年月を過ごした会長職を退くことに決めました」。
「何よりもまず、全世界におけるフェラーリのファクトリー、オフィス、サーキット、そしてマーケットの皆さまに感謝します。彼らは会社の目覚しい発展、思い出深い勝利の数々、またフェラーリ社を世界で最も強いブランドの一つに導いた真の功労者です」。
「また、すべてのテクニカル及びビジネス・パートナー、全世界のディーラー・ネットワークの皆さま、そして特に、私が心から情熱を共に分かち合うお客様とコレクターの皆さまにも同様に、お別れとともに感謝の意を表します」。
「そして、特にスクーデリア・フェラーリが困難な局面に立たされた際にも、変わらず大いなる情熱をもって常に我々を支えて下さったファンの皆さまにも私の感謝の気持ちを届けたいと思います」。
「フェラーリは、世界で最も素晴らしい企業です。そのような企業のリーダーをつとめられたことを、大変名誉に、光栄に思います。私は長年リーダーとして、私が持ちうる全ての情熱と、コミットメントを捧げてきました。フェラーリは私の家族とともに、今までも、そしてこれからも、私の人生で最も大事なものとなるでしょう」。
「株主の皆さま、特に、常に私の傍にいてくれたピエロ・フェラーリ、また会社の全ての皆さまに、ますますフェラーリの成功の日々がもたらされることを祈っています」。
Photo by Ferrari S.p.A / FOTO STUDIO COLOMBO