駿足ハミルトン、ポイントリーダー!/シンガポールGP決勝
2014F1GP第14戦シンガポールGPは、長いストレートを直角コーナーとシケインでつないだリスキーなマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットで行なわれ、今季最強のメルセデスに乗るハミルトン+メルセデスが、自身のF1での29勝目、シーズン7勝目を記録し、ポイントリーダーに立った。
シリーズポイントでハミルトンをリードしていたニコ・ロズベルグは、スタートでステアリングのコントロール系統にトラブルが発生してフォーメーション・ラップをスタートできず、ピットスタートを余儀なくされ、タイヤ交換の際にステアリング交換を行なったものの、今度はギヤセレクターのトラブルで発進できないまま、ピットでレースを終えた。
この結果、ハミルトンが優勝の25ポイントを加えたのに対してロズベルグは無得点に終わり、ハミルトンが逆転してシリーズポイントのリードすることになった。
2位には、セバスチャン・フェッテルが、後輩のダニエル・リカルドを押さえ込んで食い込んだが、これが4年連続ワールドチャンピオンの今シーズン最高位となった。
フェラーリのフェルナンド・アロンソは、亜熱帯の週末を終始好調に進め、終盤、2台のレッドブルに追いついて期待されたが2台を交わすには至らなかった。
レースの流れを大きく変えたのが、61周レースのちょうど中間点で、スーティル+ザウバーとペレス+フォース・インディア が接触し、ペレスのフロントウィングが脱落したことで、その処理の間に導入されたセーフティ・カーだった。
セーフティ・カーが想定より長く先導を続けたため、いくつかのチームの戦略が乱れることになった。中でも、セーフティ・カーが想定とおりに退去していたら、レース終盤に有利なタイヤの状況で終盤を迎えたアロンソ+フェラーリが、レッドブルの一角に食い込んで表彰台を仕留めることもできたかもしれなかった。
ハミルトン+メルセデスが独走し、2台のレッドブルとアロンソ+フェラーリは拮抗した状態のままオーダーを変えずにチェッカード・フラッグを迎えたが、それ以下のバトルは最後まで続き、最終ラップに大きく順位変動が起きた。
特に、残り2周のところでライコネン+フェラーリを、そして最終ラップにはペレス+フォース・インディア を仕留め、ウィリアムズのフェリペ・マッサに次ぐ6位を得たトロロッソのジャン・エリック・ヴェルニュは称賛されるレースだった。
小林可夢偉+ケータハムは、スタート直後にコースサイドにストップ。出火を起こして消火器を浴びて残念なレースを終えた。
次のF1GPは、日本GP。10月2日金曜日に鈴鹿サーキットで熱戦の火蓋を切る予定だ。
◆シンガポールGPトップ10
1. ハミルトン+メルセデス
2. フェッテル+レッドブル
3. リカルド+レッドブル
4. アロンソ+フェラーリ
5. マッサ+ウィリアムズ
6. ヴェルニュ+トロロッソ
7. ペレス+フォースインディア
8. ライコネン+フェラーリ
9. フルケンベルグ+フォースインディア
10. マグヌッセン+マクラーレン
22. 小林可夢偉+ケータハム
Photo by MERCEDES AMG PETRONAS Formula One Team