ビアンキ、リハビリテーション療法を開始
大きな進展はないとしながらも、治療を続けるビアンキ。
現在も治療を続けているミハエル・シューマッハがスキー事故に遭ってから29日(月)で1年が経ったが、もうすぐ事故から3ヶ月が経過するジュール・ビアンキも、30日(火)に家族から最新の状況が発表された。
10月5日(日)におこなわれた日本GPでクラッシュし、三重県立総合医療センターに入院していたビアンキだったが、11月19日(水)に発表された前回の両親の報告では、意識不明で危険な状態が続いていたものの、自力で呼吸ができるまでに回復し、バイタルサイン(血圧、心拍数、呼吸などの状態)が良好な状態であったため、11月18日(火)には日本を発ち、その後は母国のフランス-ニースにあるニース中央大学病院(CHU)の集中治療室で治療を続けていることが明らかになっていた。
今回の発表では、前回の発表から状態は変わらず、自力で呼吸をしているものの、意識不明な状態は続いることが明らかになった。両親は発表できるほどの重要な進展はないとしながらも、引き続きCHU集中治療室のリハビリテーション・センターで最高の治療を受け、専門医らによる綿密に計画されたリハビリテーション療法のプログラムを開始できる状態になったことが発表された。
■ビアンキの事故について
ビアンキは10月5日(日)におこなわれた日本GP決勝の終盤、ターン7で42周目にクラッシュしたザウバー・F1・チームのエイドリアン・スーティルのマシンを回収しようとしていたクレーン車に衝突し、病院に搬送された。病院で手術を受けたビアンキは、頭部に深刻な外傷を負ったことにより、びまん性軸索損傷と呼ばれる脳にダメージを受けた状態となり、現在も意識不明で危険な状態ではあるものの、安定した状態が続いている。11月18日(火)には帰国できるまで容体が回復し、現在はフランスにあるニース中央大学病院の集中治療室で治療を続けている。
Photo by Marussia F1 Team