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僅かだが、高まったマクラーレン・ホンダへの期待

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◆ハンガリーGPで2台そろっての入賞
マクラーレン・ホンダが初めて2台そろって入賞した。フェルナンド・アロンソがルイス・ハミルトン+メルセデスを従えて5位、ジェンソン・バトンは9位だった。

15番手からスタートしたアロンソは、スタートで3台をパス、終始安定したペースで69周を走りきった。
「すごくいいレースだったし、5位はチーム全体にとってナイスなささやかなプレゼントだよ」と喜んだが、「現時点で僕らは望んでいるだけコンペティティブさがないからね」と冷静なコメント。

モナコ、シンガポール、そしてハンガリーを、「僕らがパフォーマンス発揮を期待できるサーキット」として挙げ、「今日を最大限に活かす必要があることはわかってたんだ」と胸の内を明かした。「カオス(混沌とした)なレースだったし、巡ってきたすべてのチャンスを活かして何とかやれたよ」と満足そうだった。

16番グリッドからレースを始めたジェンソン・バトンも、スタートで2台をパス、アロンソが「素晴らしい仕事をしたね」と讃えながら、「僕はセーフティ・カー中にタイヤを交換するためにピットに戻らなかった選択が状況をすごく難しくしてしまった」と反省しながら、「アクシデントとペナルティが僕らを助けたのは確かだけど、それでも、楽しいレースだった」とレースを振り返った。

◆進化が試されるスパとモンツァ

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マクラーレン・ホンダの成績は、ジワジワと上向いている。しかし、バトンは、「前進したけど、結果を維持するにはまたステップを踏まないといけない」と分析、さらに、夏休みを挟んで、スパ-フランコルシャン、モンツァと続く高速連戦に向けて、「僕らにとっては難しいレースになるだろう」と、当然ながら、さらなる進化の必要性をコメントした。

逆に言えば、厳しくなると見込まれる次の2戦、ベルギーGPとイタリアGPは、マクラーレン・ホンダがどれだけ進化したかを確認するいいチャンスになるはずだ。

二人は、今回のダブル入賞を素直に喜んだ。バトンは、「夏休み前にポイントをゲットできたのは素晴らしいよ」とコメントしたが、アロンソは、「このポイントでチーム全体がいい雰囲気で夏休みに入れるけど、シーズン後半はもっとチャンスを最大限に活かさないといけないね」と気を引き締めるコメント。

もちろん、表彰台まではまだまだ遠い。さらに、ここから先を登るには、ここまでよりはるかに急角度であることを覚悟しなければならない。だが、少なくとも、夏休み以降に、僅かながら期待できそうな準備が整った。

問題は、次のベルギーGPとイタリアGPのコースが、パワー依存率の高い、つまりはパワーユニットに厳しいコースであることだ。しかし、その後に、アロンソが「パフォーマンス発揮を期待できるサーキット」として挙げているシンガポールGPが控えている。

少しだけ期待を高めて、9月27日(日)決勝の日本GPを指折り数えて待てるように祈りたい。

※2015F1GPカレンダー


[STINGER]山口正己
Photos by McLaren Honda/LAT Photographic
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