糠喜びでも期待したくなるハンガリーのマクラーレン・ホンダ
金曜日の”感触”に、アロンソとバトン(右)の表情はきわめて明るい。
2016F1GP第11戦ハンガリーGPがブダペストの郊外、なだらかな丘陵地帯に広がるオンガロリンクで幕を開け、初日のフリー走行1回目で、トップ8が、それぞれチームごとに仲良く2台ずつ並んだ。
1. メルセデス(ルイス・ハミルトン)
2. メルセデス(ニコ・ロズベルグ)
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3. フェラーリ(セバスチャン・フェッテル)
4. フェラーリ(キミ・ライコネン)
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5. レッドブル(ダニエル・リカルド)
5. レッドブル(ダニエル・リカルド)
6. レッドブル(マックス・フェルスタッペン)
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7. マクラーレン・ホンダ(フェルナンド・アロンソ)
8. マクラーレン・ホンダ(ジェンソン・バトン)
金曜日は初日であり、ここでは週末を占うチーム力/マシンのコース適正と相対的ポテンシャルは、まだまだ見えず、この結果だけで週末を計るのは早計だ。しかし、こうもきれいに結果が並ぶことはめったにない。つまり、糠喜びは後で哀しいことを差し引いても、いつもより週末を占う材料になるかもしれない。
そうなった理由はいくつかある。まず、コース路面が全面的に新舗装になったこと。コースレイアウトも細部が変更になったが、路面変化の影響は大きい。例えば、ラップタイムを見ると面白い。
午前中のフリー走行1で、ルイス・ハミルトンが記録した1分21秒347は、すでに去年の予選タイムの1分22秒020を上回っている。いうまでもなく、予選は、セットアップが完成し、一渾身で走るから、いかに今年が速くなっているかがわかる。
しかし、3番手のフェッテル+フェラーリは、1分22秒991であり、これは去年、やはりハンガリーGPの予選3番手だった1分22秒739より遅い。5番手のリカルド+レッドブルも、1分22秒774と1分23秒174で去年の予選に届いていない。
つまり、メルセデスが明確に進化したことを証明しているのだが、アロンソ+マクラーレン・ホンダは、去年の予選が1分24秒563だったのに対して、1分23秒935。メルセデスと同じく、明確な進化がみられている。
雲間から太陽が見えている。
フリー走行1、2とも8番手を記録したジェンソン・バトンは、「ロングランも燃料が少ないときも、どっちもマシンの感触に満足している」とコメントしている。そして新しくスムーズになった路面が「ボクらに合っている」とも。
バトンといえば、2006年と2011年にハンガリーGPで勝っているが、なにより、2006年は、ホンダでの勝利。思わず期待したくなる?!
フリー走行2の前にエンジンの不具合が見つかってパワーユニットを総取っ替えしたフェルナンド・アロンソも、「できるだけ先頭に近い位置でスタートすることが重要だよ」と言っている。これは、単にQ3に進出するだけでないことを期待させるコメントだ。
ジェンソン・バトンが記録しているオーストリアでの予選3位は、不安定なコンディションの賜物だったが、今年のホンダの目標である”Q3進出”から、単にQ3を通過するだけではないレベルに、オンガロリンクのマクラーレン・ホンダは届いている。
さて、本日土曜日14時からの予選、結果はいかに!!
photo by HONDA