反省のフェッテルにお咎めなし
誠実な対応で無線での一件を許されたフェッテル。
FIA(国際自動車連盟)は、先週末のメキシコGP決勝で、レース・ディレクターのチャーリー・ホワイティングやレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンに対して無線を通じて口汚い言葉遣いを連発したスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・フェッテルに対して、レース後の反省の態度を考慮して、無線での態度にペナルティを下さないことを明らかにした。
先月30日(日)にメキシコでおこなわれたメキシコGP決勝、レース終盤に3位を走るフェルスタッペンに追いついたフェッテルは、ポディウムを賭けたバトルでフェルスタッペンがコースをショートカットしてながらも不当に前のポジションに留まり続けたことにフラストレーションを募らせていた。
結局、最後までポジションを明け渡さたなかったフェルスタッペンやペナルティを下さないホワイティングに怒りを爆発させたフェッテルは、チームとの無線でふたりを”口撃”する様子を国際放送で世界中に放送されてしまった。
FIAが1日(火)に発表した声明によると、フェッテルはレース直後に自身の”態度”を反省して自発的にホワイティングに謝罪をするチャンスを求め、その後もFIA会長のジャン・トッドとホワイティングの両名に深く反省していることを綴った謝罪の手紙を自らの意志で送っている。
また、フェルスタッペンにも連絡を取り、今回のようなことを2度と起こさないことを誓った。
FIAはモータースポーツにおいて攻撃的な言葉遣いを避難するとしながらも、一連の反省の態度を汲み取ったトッド会長は、今回は特例として、”Mr.フェッテル※“に対してFIA国際法廷にかけることもなく、懲戒処分をとらないことを決定した。
※今回のFIAの声明にはフェッテルやフェルスタッペンの名前が複数登場するが、この項目でのみ、警告の意味も込めてあえてMr.フェッテルと表記されている。
ただし、今後も万が一ドライバーがメキシコと同じような問題を起こした場合、FIAはこの問題をFIA国際法廷にかけ、懲戒処分を下すことになると警告している。
【STINGER】
Photo by FERRARI MEDIA