ヘレスF1テスト初日アラカルト
ヘレス・サーキットの合同テストは、セッション開始直後から降り始めた雨と霧のため、気温12℃前後と肌寒いウェット・コンディションの1日となった。
雨に祟られたヘレスで、ウェット・タイヤとともにトライされたブリヂストン・ポテンザのインターミディエイト・タイヤ。
◆メルセデス
N.ロズベルグが初日を担当。ファステスト・ラップを記録し、「クルマのフィーリングはとてもいい」と語った。
N.ロズベルグは、ブリヂストン・ポテンザのウェットとインターミディエイトをトライ、以下のようにコメントした。
「バレンシアのテストと比べると、セッティングは完璧ではないけれど、かなりいい感じだ。テスト初日としては楽しめた。今の段階で重要なのは、エンジンのマイレージをできるだけ稼いで(たくさんの距離を走って)、安定性の確認して自分のセッティングを進めるをすることだからね。雨にはちょっとイライラさせられたけれど、でも、クルマが非常にいい感じでドライブできたということはとても重要だと思う」。
明日は、N.ロズベルグに代わってM.シューマッハがステアリングを握る。
N.ロズベルグは、「マシンはいい感触。テストを楽しんだ」とご機嫌。
◆BMWザウバー
小林可夢偉が初日と二日目を担当する。今回も、バレンシアに続いて主に風洞と実走行の比較テストがメインテーマ。しかし、レイン・コンディションに阻まれて、他チーム同様、予定のプログラムを消化することはできなかった。小林可夢偉は、55ラップのほとんどをインターミディエイト・タイヤで走行。システムチェックやスタートの練習をこなした。
雨のヘレスを行く可夢偉。テストを順調にこなしている。(photo : WRI2)
◆マクラーレン
J.バトンが初日を担当。57周を記録した。雨の予報から、早々にウェット・プログラムにテスト予定を変更し、エンジンとギヤボックスのマッピッグと基本セッティングに集中。午後には、曙ブレーキのマテリアル確認テストを行なった。同時に、フルウェット・タイヤとインターミディエイト・タイヤとMP4-25とのマッチングを確認した。
◆レッドブル
ヘレス・テスト初日に公開されたニューカーに、M.ウェーバーが乗り込んで50周のシェイクダウン・テストを行なった。テスト会場にはS.フェッテルも顔を見せた。
M.ウェーバーがRBR5のシェイクダウンを担当した。
◆ヴァージン
新チームの中で最も期待されているヴァージンGP。すでに5日にシルバーストンでニューカーのVR01のシェイクダウンを済ませているが、初の合同テスト初日をT.グロックが担当したが、5周だけの走行に留まった。
◆フェラーリ
雨にも関わらず、観客席は”それなりの”入り。もちろんお目当ては、フェラーリに移籍したF.アロンソ。F.アロンソは、フルケンバーガーの118周に次ぐ88周を走行した。
タイヤ交換作業中のF.アロンソ+フェラーリ。
◆ルノー
資金持ち込みが暗礁に乗り上げたという噂が流れたV.ペトロフが、シートに納まってヘレス合同テスト初日を担当した。明日は、エース格のR.クビツァにステアリングを委ねることになっているが、テスト3日目と4日目の担当ドライバーは未定のまま。V.ペトロフの資金調達難航はやはり本当?!
■2/10 ヘレス・テスト初日 | ||||
Pos | Driver | Team | Time | Laps |
1 | ニコ・ロズベルグ | メルセデスGP | 1.20.927 | 57 |
2 | セバスチャン・ブエミ | トロ・ロッソ | 1.21.031 | 84 |
3 | ニコ・フルケンバーガー | ウィリアムズ | 1.22.243 | 118 |
4 | フェルナンド・アロンソ | フェラーリ | 1.22.895 | 88 |
5 | 小林可夢偉 | BMWザウバー | 1.23.287 | 55 |
6 | ジェンソン・バトン | マクラーレン | 1.24.947 | 68 |
7 | ヴィタントニオ・リウッツィ | フォースインディア | 1.24.968 | 71 |
8 | ヴィタリー・ペトロフ | ルノー | 1.25.440 | 27 |
9 | マーク・ウェバー | レッドブル | 1.26.502 | 50 |
10 | ティモ・グロック | ヴァージン・レーシング | 1.38.743 | 5 |