インディカー合同テストに琢磨が公式デビュー
インディカーの先輩、武藤英紀(左)とがっちり握手の琢磨。気候を偲ばせるダウンジャケットに注目。
IZODインディカー・シリーズの合同テストが、アメリカ南部のアラバマ州バーミンガム郊外のにあるバーバー・モータースポーツ・パークで行なわれた。
テストに集まったのは11チーム、21人のドライバー。全長2.38マイル、17のコーナーを持つテクニカルなコースは、佐藤琢磨にとって初めてインディカーの公式テストに参加する舞台となった。
テストは、2月24日と25日の2日間でおこなわれ、2日目の25日は、気温、路面温度ともに低く、午後だけの走行となった。その後、ディフェンディングチャンピオンのダリオ・フランキッティのアクシデントで、タイヤバリアの設置などのために1時間強にわたってイエローフラッグが出されるなどのトラブルもあたが、各チームはシーズンスタートに向けてのウオームアップを入念に行った。
佐藤琢磨は、走行初日の前日7番手、2
日目には1分10秒2070を記録して6番手。同じくルーキーのジェームズ・ロシターが11番手、EJ.ヴィソは15番手だったが、佐藤は71周と2日連
続で最多のラップ数をこなし、マシン、チームともに好感触を得れようだ。
久々の本格走行で琢磨は生き生きとした走りを見せた。
佐藤琢磨(KV Racing Technology)
「今朝も本当に寒く、走ることができなかったほどだった。意義のある一日となった。イン
ディカーで走り出したばかりの自分としては、できるだけ多くの走行時間が欲しいところだった。しかし、一旦、気温と路面温度が上昇してからは、コンディ
ションはよくなっていった。今日も、セッティング変更でマシンがどんな反応をかるのか学び続け、ブラジルでの開幕戦に向けていい準備ができたと思う。今回
の2日間のテストで、インディカーというマシンのハンドリングがどのようなものかフィーリングをつかめたと思う。2週間後の開幕戦がとても楽しみだ」。
エンジニアにフィーリングを伝える琢磨。
武藤英紀(Newman/Haas/Lanigan Racing)は48ラップを走り、1分10秒4451走行で、前日の10番手から9番手に。
進化のセッティングを発券した武藤英紀。
武藤英紀(Newman/Haas/Lanigan Racing)
「今日もいいテストができたと思う。午後のセッティング変更がすごくよかった。本当に大きな、そしていいセッティング変更になった。レースエンジニアとチームが、ボクのドライビングスタイルをより深く理解してくれてマシンを用意してくれている。チームとどのように働いていくのがいいかがわかってきた。ドライバーとしての信頼も獲得できた。ブラジルでの開幕戦は、ストリートなのでトラクションが重要になってくる。チームがそういうコースに自信を持っていることもあり、開幕戦が楽しみになってきた」。
インディカーシリーズは、3月14日、F1開幕戦のバーレーンGPと同じ日程でブラジルで予定され、最初の4戦はすべてロードコースで行われる。