開幕戦のフリー走行で流れが見えた
バーレーンのザヒール・サーキットで2010シーズンが開幕した。
スタート時点とゴール時点での燃料による重量差は概ね160kg。最初にできる予測は、この差をに惑わされずに闘いを進めていくかがセッティングのキモになることだった。その予測を軸にして、フリー走行1で面白い結果になって現れた。
◆拮抗したタイム
まず、初日にも変わらず、タイムが去年同様に非常に拮抗している。各チーム、初日の段階のプログラムは、概ね順当なものになる。砂が乗って汚れている段階のフリー走行では、基本的な確認が主になるはずだが、そこでスーティル+14 Fインディアとアロンソ+8フェラーリだけが、1分56秒を記録した。スーティル+14 Fインディアのタイムは、多分に軽い燃料であることが予測されるが、それとて、そうしたタイムが出せることの証明でもある。とはいえ、ここでは、順当なプログラムの進め方から、アロンソ+8フェラーリが最も安定しているとの見方ができる。
フォース・インディアの2台が、トップ(A.スーティル)と7位(V.リウッツィ)にいることを除けば、予想されたトップ4チーム(フェラーリ、マクラーレン、メルセデス、レッドブル)が、S.フェッテルの13番手を唯一の例外として上位にいる。S.フェッテルとて、そのタイムからして、問題なほど遅いわけでもなく、フリー走行2では挽回してくるはずだ。
トップ4がやはり強そうな様相だが、上位2台の後ろの1分57秒台に11台がひしめく混戦。今年も、気が抜けない予選が展開することになりそうだ。
◆可夢偉は大丈夫か
フリー走行終了時点で、可夢偉は、11周しかできなかった。同僚のデ・ラ・ロサ+22ザウバーは18周、最も多く周回したコバライネン+19ロータスは、21周をこなしている。
また、可夢偉は、ダンパーに問題あり、と木曜日にコメントしていたが、特に新たに加わった追加コースのS字区間のうねりに跳ねられて、リヤの収まりの悪さに苦労している様子だった。
GP2アジアで2勝し、トヨタのテストでも走り込んでいる「嫌いじゃない」バーレーンで、どこまでセットを進められるか、フリー走行2が注目される。