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ホットライン2010 round2  オーストラリアGP 1/2

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◆”混乱”のなかで雄飛する可夢偉を見たかった!

クルマ好きのエディター・羽端恭一さんとスティンガー編集長が、バーレーンGPの裏舞台をズバリ診断する。

羽端恭一(以下羽端) うーん、今回は残念!・・・というより、シナリオというか、ドラマの幕が上がる前に、そもそものステージがなくなっちゃった。
STINGER編集長山口正己(以下[STG]) 
可夢偉のことですね。本当に!

羽端 そうです、今週の可夢偉、金曜日だったかな、雨だかドライだかわからないような(笑)コンディションでレースしたい、なんて言ってましたよね? これ、すごく”状況”が見えているコメントだなと思って。
[STG]
 たしかに。雨になって混乱すればチャンスが出る、と。そういうレースが巧いドライバーですからね。

羽端 決勝レースのコンディションは、ほぼその通りになったのに。
[STG]
 何と、一周目でリタイヤになって。

羽端 
“混乱”を待ってたのにね! ・・・いや、完全なウエット・コンディションでも、そういう風に「秩序」がはっきりした状態でのレースになると、四強+αというか、いつも強いチームが、やっぱり同じように強いでしょ。
[STG
] ですね。四強ではなくて、三強+1+αというのが正しいですけど。

羽端 あれ、プラスワン、ですか?(笑)
[STG]
 マクラーレンがフェラーリとレッドブルに追いついたけれど、メルセデスが若干後退気味なので。

羽端 
あ、なるほどね。
[STG]
 まぁそれはそれとして。話の腰を折ってすいません(笑)。

羽端 
いえいえ。でも、ドライにしても完全ウェットにしても、そういった「秩序」の範囲内では、いまの「可夢偉+ザウバー」では勝負にならない。このことを可夢偉はよく知っている。
[STG]
 逆に言うと、そこをどう見てあげられるか、というのが見識というか。四強でも三強+1でもいいけれど、そこまでで8台、それに、ルノーのR.クビツァとフォース・インディアの2台が入って、今回はさらにウィリアムズのR.バリチェロも食い込んできた。要するに13番手が最高にうまく行った結果なわけですからね。その中でどんな仕事をするのかをちゃんと見てあげたい、というか、観るべきというか。

100329HL5.jpg羽端 そうですね、だから「秩序」なき状況というか、条件が設定されてない状態というか、そういう状況でレースができたら、ひょっとして何かを起こせる。これが、彼(可夢偉)の野望だったはず。
[STG]
 ・・・で、彼は、そうした”計算”がフォーミュラ・ルノーの下積み時代から強烈に”上手い”ドライバーだったんです。残念ながら、去年のGP2の不振を見て、去年F1を撤退したどこかの会社のモータースポーツ推進室の方々は、可夢偉の力を見損なってしまっていましたけど。

羽端 
なるほど、去年の鈴鹿とブラジルで、”レースが上手そう”というのは直感的に思ってましたけど、そういうキャリアがあったんですね。それなら、さらに、今回のオーストラリア決勝は、雨ともいえず、しかしドライともいえずという、まさに可夢偉にとって、絶好の舞台だった!
[STG]
 そうそう。

羽端 
それがね、うーん、残念。何と、ウイングが消えちゃって・・・。
[STG]
 たしかに消えた(笑)。いや、アクシデントの状況は、笑っている場合じゃなかったですけど。

羽端 そうですね、あのぶつかり方は・・・。実は私は、やや「ザウバー」というチームに”不信感”を抱きつつあるんですけど?
[STG]
 それは半分当たっていると思うけれど、半分は外れと思いますよ。

羽端 
というと?
[STG]
当たっているのは、BMWと組んでいた名残で、”大メーカー病”になっているから。上司のご機嫌取りに最もエネルギーを割いているというか。今年、大幅にリストラが行われたので、「次は自分にならないように」という保身に走っているスタッフがいるようです。これは人情として当然のことだけれど、レーシング・チームはそれじゃダメですから。

羽端 おお!
[STG]
 で、半分外れている、というのは、一回や二回うまくいかなかったからと言って、決めるのはどうかな、みたいなところです。

羽端 まあね、気が早すぎますけどね(笑)。でもペドロは今回、完走してますよね?
[STG]
 実は、P.デ・ラ・ロサは、なかなか曲者、いや、いい意味で、ですが。長い間、マクラーレンというトップチームでテスト・ドライバーを務めてきた苦労人で、レースの機微を十分に知っている。

羽端 そうですね、デ・ラ・ロサは、日本でも”したたかな”──これはいい意味で、ですけど、そんなレースをしていたのではないですか? そのペドロと可夢偉って、かなり絶妙なコンビだとは思ってますよ。
[STG]
 半分は当たっているかもしれないけれど、まだ2戦しか終わっていない、というのもまた事実なので(笑)。

羽端 
そうですね。でも、早期にこれだけ不運だと、逆に、序盤に悪運を使い切って(笑)中盤からは、いろいろ”いいこと”があるかもしれない。
[STG]
私も、そう思いたいワケです(笑)。

ホットライン2010 round2  オーストラリアGP 2/2へ続く
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